広島・森下 球団最高更新!2年目年俸4300万円 来季開幕名乗り「投げたい」

[ 2020年12月9日 05:30 ]

12月8日の契約更改で大幅アップで契約を更改した森下は”勝ち星”を手に笑顔でポーズをとる 
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 広島・森下暢仁投手(23)が8日、広島市内の球団事務所で交渉し、2700万円増の年俸4300万円(金額はすべて推定)で契約を更改した。2年目としては13年野村の4000万円を上回る球団最高額。来季へ向けてはドラフト制以降では球団最速となる大卒2年目での開幕投手に名乗りを上げ、今季以上の活躍を誓った。

 例年と異なる120試合のみで歴代最高の評価を得た。球団新人では最大の2700万円の昇給で、森下は2年目として最高額となる推定年俸4300万円を勝ち取った。

 「それなりの評価をしていただいた。ローテをしっかり守ったところを評価してもらえました」

 今季チーム最多の10勝を挙げて、新人ながら勝ち頭としてけん引した。防御率1・91はリーグ2位。「規定投球回数に届いて、防御率1点台、2桁勝てたのも、うれしい」。10、11月は5戦4勝、防御率0・24と月間MVPを受賞するラストスパートで、球団では14年大瀬良以来となる新人王も確実にした。

 「“1年目からやってやる”という気持ちで入った。(新人王は)今年しか自分は取るチャンスがない。終盤は何が何でもと思ってやっていたので、このような結果になったのはうれしいです」

 そして、来季の大役に堂々と立候補した。「開幕で投げたい気持ちがある。その競争に加わりたい」。開幕投手を務めれば、大卒3年目だった97年山内泰幸を抜く球団最速となる。2年連続で務めた大瀬良が右肘の手術明けと不透明で、今季8勝した九里も控えるなど争奪戦必至の状況。野村ら離脱者が復帰する来季も先発陣の中心に立つ覚悟を示した。

 来季は143試合制に戻る。「終盤にしんどいなと思ったので(試合数が)増えて大丈夫かな…というのはある」。自身初体験となる長丁場を乗り切るカギは、「気持ちとやる気」と言った。

 「気持ちの大切さを感じた。向かっていかないと扉は開けない。来年も2桁勝って、防御率も今年に近い数字を残せたらいい。今年より2年目の方がプラスになるようにやっていきたいです」

 1年目からの活躍で、並大抵の成績では満足できない向上心が身についた。(河合 洋介)

 【森下の1年目の歩み】
 ▽初登板初先発 6月21日のDeNA戦(横浜)。7回を4安打無失点。
 ▽初勝利 同28日の中日戦(ナゴヤドーム)。8回2/3を3失点。
 ▽初離脱 7月10日にコンディション不良で出場選手登録を抹消。再登録は7月23日。
 ▽初完封 8月14日の阪神戦(京セラドーム大阪)。2安打12奪三振の快投で初完投。
 ▽5球団制覇 10月24日のDeNA戦(横浜)。9回1失点(自責点0)で2度目の完投勝利。セ・リーグ5球団からの白星は球団新人では97年黒田博樹以来。
 ▽2桁&規定投球回到達 11月1日の中日戦(ナゴヤドーム)を8回無失点。球団新人では14年大瀬良以来の2桁勝利を挙げ、防御率1・91。規定投球回到達の新人で2桁勝利&防御率1点台は66年堀内垣夫(巨人)以来の快挙。
 ▽初MVP 11月18日に10、11月の月間MVP賞を受賞。球団新人では98年の小林幹英(4月度)以来。

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