こんな姿を見たいんだ!球児快投KKK 05年ほうふつ

[ 2017年3月24日 05:39 ]

オープン戦   阪神1―5ソフトバンク ( 2017年3月23日    ヤフオクD )

<ソ・神>7回1イニングを三人で抑えた藤川
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 まだ本番じゃない。相手もパ・リーグチームの下位打線。それでも、こういう球児の姿を虎党は見たい。0―3の7回、3番手で登板した藤川が圧巻の3者連続空振り三振斬り。無敵のセットアッパーとして優勝に貢献した05年をほうふつとさせるような快投だった。

 「今日だけの結果なんでね。まだ始まってないんで。(ここまでやってきたことの)答えが出るのはシーズンが終わってからだと思います」

 リーグトップの80試合に登板し、こちらもトップの46ホールドを挙げた05年の“主戦場”だった7回のマウンド。今季のオープン戦では初めてこの回に投げ、当時と変わらぬ結果を残した。先頭の福田を直球の連投で追い込み、最後は129キロのフォークで料理。代打の吉村、塚田はいずれもストレートでバットに空を切らせた。球速表示こそ140キロ台前半だったが、持ち味の浮き上がるような球質は健在。香田投手コーチも「球児のボールを見ていると、空振りを取れる真っすぐの数が増えてきたね」と高評価だった。

 これがオープン戦5試合目の登板で、開幕まで約1週間。調整も最終段階が近づき、マウンド上では工夫も見せた。吉村への3球目と塚田の4球目に、走者がいない中でのクイックモーション。どちらの球でも空振りを奪った。これには金本監督も「(状態が)上がってきたね。突然のクイックもいいじゃん。彼なりに工夫して考えて引き出しを増やしたんじゃない」と目を細めた。

 現状は8回=マテオ、9回=ドリスというのが勝ちパターンの継投。7回の候補には、高橋、岩崎の左腕コンビがいるが、ここに藤川が加われば「勝利の方程式」の厚みが増す。背番号22が今季のブルペンのキーマンとなる。 (山添 晴治)

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2017年3月24日のニュース