斎藤、吠えた!「えぐい」ダルに闘争心メラッ

[ 2011年2月6日 06:00 ]

ブルペンで力のこもった投球をみせる斎藤

 日本ハムのドラフト1位右腕・斎藤佑樹投手(22=早大)が5日、沖縄・名護キャンプで2度目のブルペン入り。直前にエースのダルビッシュ有投手(24)の投球を初めて間近に見たことで、負けず嫌いのルーキーの闘争心が点火。今キャンプ最多となる約1200人のファンが押し寄せる中で、うなり声を上げながら88球の熱投を披露した。

 マウンドで斎藤はうなり声を上げた。「ウッ!」。今キャンプ2度目のブルペンは迫力満点の熱投だった。「声を上げることは試合でもあります。審判もついていたし、実戦に近い形で投げられました。後半の方が気持ち良くできました」

 2日に投げ込んだ38球はストライクゾーンを確認するために6割の力でコースを投げ分けた。ところが今回は直球、スライダー、カットボール、ツーシームに加え、フォークも3球。「まだ、完全にしっくりと来ているわけではないが(オープン戦や開幕まで)1、2カ月はある。きょうは7、8割ぐらいだが、この時期にしては下半身も低いところから使えている」。セットポジションも今年初めて試した。

 13日に予定される韓国・サムスンとの練習試合(名護)での実戦登板に向けて心身ともにギアが一段上がった。理由はある。自身の投球前にダルビッシュのブルペン投球をネット裏から観察した。わずか2球だったが「えぐかったというか、本当に凄かった…」。初めて目の当たりにした日本最強右腕の剛速球に、消えそうなほど小さい声でつぶやいた。

 ただ、これで萎縮せずパワーの源にするところが斎藤の凄さだ。「この前はおとなしい斎藤だったが、きょうは何球か声を出しながら投げていた。テンポ良く投げていたし、内野手が守りやすそうだったね」と梨田監督。ダルビッシュと入れ替わりで同じマウンドに上がり、気迫のこもった88球の熱投を見せた。

 キャンプが始まって初めての週末。球場には1200人が押し寄せ、ブルペン周辺は斎藤目当てのファンであふれた。偵察に訪れた西武・根本スコアラーが「人が多くて斎藤を見られなかった。スコアラーを始めて27年目だがこんなの初めて。松坂(現レッドソックス)でもなかった」と目を丸くするほどだった。

 「きょうはファンがめちゃめちゃ寄ってきてやばかったですね」。ダルビッシュとの初の同日ブルペンで戦闘モードのスイッチが入った斎藤だが、練習後にもみくちゃにされた時は、いつものクールな顔に戻っていた。

 ▼日本ハム大野(斎藤の球を48球捕球し)手元でしっかり伸びていた。大学(4年前の大学日本代表)の時より手元でビューッと来ていた。

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2011年2月6日のニュース