山本昌23年連続勝利!「最初で最後」の覚悟で登板

[ 2010年8月7日 18:31 ]

今季初先発で勝利し、23年連続勝利のプロ野球記録に並んだ中日・山本昌

 【中日4-1阪神】プロ野球、中日の山本昌投手(44)が7日、阪神17回戦(ナゴヤドーム)に今季初登板で先発し、6回4安打1失点で今季初勝利を挙げ、工藤公康投手(西武)と並ぶ23年連続勝利のプロ野球記録を達成した。11日で45歳となる山本昌は、プロ5年目の1988年に初勝利を挙げ、2008年には史上24人目の通算200勝に到達した。通算成績は540試合で206勝159敗5セーブ。また、山本昌は自身の持つ実働年数のセ・リーグ記録を25に伸ばし、24で並んでいた大島康徳を抜いてプロ野球歴代単独3位となった。1位は工藤の29で、2位は野村克也の26。

 中日先発の山本昌が、初登板で貴重な勝利をつかんだ。プロ27年目の今季は左肩甲骨や左足の故障で出遅れた。11日に45歳となる左腕にとって、この日のマウンドは「最初で最後のチャンスだと思った。いくところまでいってつぶれようと思った」という背水の陣だった。
 42歳の下柳との投げ合い。一回に味方の失策で先頭打者に出塁を許し、1死二塁のピンチを背負ったが、鳥谷と新井を落ち着いて打ち取り「森野のエラーはしょうがない。後続を断って逆に勢いに乗れた」と山本昌。二回以降は要所を締め、リーグトップのチーム打率を誇る阪神打線を相手に「見ないようにしていた」というスコアボードに、五回まできれいに「0」を並べた。
 六回に1点を失い救援を仰ぎ「欲を言えばもう1回投げたかった」そうだが、「しっかり調整してきたことを、マウンドで表現できたかな」と充実感をにじませた。
 実働25年となったマウンドで、23年連続勝利のプロ野球記録に並んだ。昨年9月11日以来の白星に、ベテランは「これでまた帰ってこられた。次も頑張れる」と、快勝に沸くチームメートの輪の中で喜びに浸った。

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2010年8月7日のニュース