由規 マー君に雪辱!最下位脱出に導いた

[ 2010年6月13日 18:46 ]

1回、三者凡退に抑え、相川(右)と笑顔でベンチに戻るヤクルト・由規

 【ヤクルト3―1楽天】ヤクルトの由規は一回の先頭打者から四回に安打を許すまで実に39球、すべて直球だった。その間、相川のサインに首を振ることはなかった。変化球なしで9個のアウトを積み重ねた。

 ここまで5連敗中で2軍落ちも経験した。交流戦でパ・リーグのエース級の球威を目の当たりにしたこともあり、前回登板後、直球を磨き直した。「広島の前田健さんが言う『ゼロから百』を意識した。リリースした瞬間に百の力を出すイメージ」。特に苦手のセットポジションこそ力を抜いた。プレートに立った時点から、表情さえも―。
 成果は四球絡みの危機を乗り越えた五、七回に表れた。「ピンチで力がある球が低めにいった」。プロ初完投は逃したが、チームを最下位脱出に導く好投。故郷・仙台で最大の武器に進化を見せながら、昨年投げ負けた田中に雪辱もし「追い求めていた人に勝てた。価値ある1勝になった」と自信を膨らませていた。

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2010年6月13日のニュース