北川“あの日”以来9年ぶり満塁アーチ

[ 2010年6月2日 23:34 ]

 【オリックス10―7中日】延長十一回1死一、二塁で、4番・T―岡田が右中間スタンドに放り込んでけりをつけた。オリックスが7点差をひっくり返し、今季3度目のサヨナラ勝ちを果たした。

 谷繁に3ランを浴び、0―7で迎えた八回。完敗ムードが漂うこの回に、ドラマが待っていた。四球を挟んで4連続長短打で4点差とし、さらに四球で無死満塁。1ボールから北川が直球をとらえた打球は、バックスクリーン右へ吸い込まれた。「みんなでつないでつくったチャンスだったので、何とかしたかった。思い切ってスイングすることだけを考えた」。ベテランの言葉が弾んだ。
 北川にとっては「あの日」以来となる満塁アーチ。近鉄時代の2001年9月26日。代打逆転サヨナラ満塁本塁打でリーグ優勝を決めた。優勝決定試合では史上初となるまさにミラクルの一発だった。
 前夜は抑えのレスターが崩れる嫌な負け方で、一昨年から続く対中日戦の連敗は8となっていた。「意地を見せたいという思いがあった」。これまでのうっぷんを晴らす鮮やかな逆転勝利に、北川がこぼれんばかりの笑みを見せた。

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2010年6月2日のニュース