【レスリング】日下尚「逆に楽しいと」敵地で世界王者下しアジア制覇 相撲&うどんパワーでパリも制す

[ 2024年4月18日 11:43 ]

アジア選手権で優勝し、金メダルを手に笑顔で帰国した日下尚
Photo By スポニチ

 レスリングのアジア選手権(キルギス・ビシケク)の男子グレコローマンスタイル77キロ級を制したパリ五輪代表の日下尚(三恵海運)が18日、成田空港に凱旋帰国。決勝では世界王者のアクジョル・マフムドフ(キルギス)を破る快挙も成し遂げ、「世界に“日下もいる”という証明になった。より一層、頑張ろうという気持ちになった」と会心の笑みを浮かべた。

 自称「凡人」の日下だが、東京五輪銅メダルの屋比久翔平らとの激しい争いを制して昨年の世界選手権出場権を獲得すると、同大会で3位に入りパリ五輪代表に内定。今回はジュニア時代も含めて国際大会初優勝となり、しかも世界王者を相手のホームで破るおまけ付き。「(相手への)凄い歓声だったけど、逆に楽しいと思えた」と強心臓ぶりを証明した。

 レスリングと並行して小4から中学卒業まで相撲教室に通っていた日下。今でも練習前には四股を踏み、ひたすら前に出る相撲スタイルでレスリング界でもトップに上り詰めた。2月には佐渡ケ嶽部屋と錣山部屋にそれぞれ1日ずつ出稽古し、四股や呼び戻しの技術を体に染みこませたという。佐渡ケ嶽部屋では大関・琴ノ若、錣山部屋では小結・阿炎との稽古を行ったといい、「琴ノ若さんには腕一本で体を浮かされました」と苦笑いしつつ、「レスリングと相撲は体の使い方で共通するものがある」と多くを吸収したようだった。

 パリ五輪開幕まで、あと99日。今後は6月のランキング大会にも出場し、本番へ向かう予定。凡人から超人への進化の過程にある23歳は、「人生を変えるために金メダルを目指している。絶対に獲ります」と宣言すると、香川県人らしく到着ロビーでうどんをかき込み、「やっぱうめー!」とこの日一番の笑顔を見せた。

続きを表示

この記事のフォト

「羽生結弦」特集記事

「テニス」特集記事

2024年4月18日のニュース