女子ダブルス青山・柴原組 4大大会日本人ペア初V王手!日本人の決勝は18年全仏以来

[ 2023年1月28日 04:40 ]

テニス全豪オープン第12日   女子ダブルス準決勝 ( 2023年1月27日    メルボルン )

決勝に進出した青山・柴原組(AP)
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 女子ダブルス準決勝で前回4強の第10シード、青山修子(35=近藤乳業)、柴原瑛菜(24=橋本総業)組が、第2シードのコリ・ガウフ(18)、ジェシカ・ペグラ(28=ともに米国)組に6―2、7―6でストレート勝ちした。4大大会のこの種目での日本勢の決勝進出は18年全仏オープン準優勝の穂積絵莉、二宮真琴組以来5年ぶり。ジュニア女子シングルス準決勝は、第12シードの石井さやか(17=HSS)が第9シードでロシア出身のアリナ・コルネワ(15)に敗れた。

 ぴょんぴょんと跳ねる柴原に青山が歩み寄り、歓喜の抱擁を交わした。4大大会の日本勢でこの種目5年ぶりの決勝進出。21年ウィンブルドン選手権、昨年全豪の4強を上回るこのペアでの最高成績を更新した。青山は「自信を持って前でプレッシャーをかけることができた」と笑顔。柴原は「青さん(青山)のために後ろからいいボール打って相手を動かすことを考えた」と振り返った。

 相手はシングルス世界3位のペグラと、同7位のガウフ。個々の能力では劣るが、絶妙のコンビで上回った。第1セットは第1ゲームから4ゲーム連取で圧倒。第2セットは、立ち上がりから3ゲームを連取されたが、粘った。タイブレークも4―6と先にセットポイントを握られたが、柴原が「大丈夫、いける」と11歳上の青山を鼓舞し、勝負どころで集中力を発揮。青山は「自分は基本的な土台をしっかりし、彼女にはプラスアルファで勢いを付けてもらおうと思っている。タイブレークは彼女に引っ張ってもらった」と感謝した。

 4大大会のこの種目で頂点に立てば、日本勢ではクライシュテルス(ベルギー)とのペアで03年ウィンブルドンを制した杉山愛以来20年ぶり。日本人同士のペアとしては初の快挙となる。決勝の相手は第1シードのクレイチコバ、シニアコバ組。昨年の4大大会で3度優勝したチェコのペアが立ちはだかる。

 青山は「スキを見せてくれる相手ではない。いかに引かないで耐えられるかが大事になる」と強調。昨年の全仏の混合ダブルスで4大大会優勝を経験している柴原は「今回も全仏と同じように1試合ごとによくなっている。自信を持ってプレーしたい。自分たちのプレーを続け、どうなるか楽しみ」と大一番を見据えた。19年のペア初結成から4年。臆することなく最高の舞台に挑む。

 ◇青山 修子(あおやま・しゅうこ)1987年(昭62)12月19日生まれ、東京都出身の35歳。9歳で競技を始める。日大三高、早大を経て、近藤乳業に所属。ダブルスのスペシャリストでツアー大会で12年に初優勝。通算17勝のうち、柴原とのペアで8勝をマークしている。世界ランキングの最高は22年2月に記録した4位。生涯獲得賞金は198万674ドル(約2億5700万円)。右利き。身長1メートル54。

 ◇柴原 瑛菜(しばはら・えな)1998年(平10)2月12日生まれ、米カリフォルニア州出身の24歳。7歳でテニスを始め、8歳で全米協会の強化選手に選ばれる。カリフォルニア大ロサンゼルス校に進学し、19年1月に休学してプロ転向した。同年7月に日本国籍を選択。女子ダブルスツアー通算8勝はすべて青山とのペアで達成。昨年全仏の混合ダブルスでコールホフ(オランダ)とのペアで4大大会初優勝。生涯獲得賞金は115万5105ドル(約1億5000万円)。身長1メートル73。右利き。

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