ロコ・ソラーレ立ち上げから12年…本橋麻里さんも歓喜「尊敬しかないです」

[ 2022年2月21日 05:30 ]

北京五輪最終日・カーリング女子決勝   日本3─10英国 ( 2022年2月20日    国家水泳センター )

19年に記念撮影する(左から)藤沢五月、鈴木夕湖、本橋麻里、吉田夕梨花、吉田知那美
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 10年8月にロコ・ソラーレを創設し、日本から声援を送り続けた本橋麻里さん(35)は、銀メンバーをねぎらった。

 「つらい状況になった時の切り替えの早さ、集中力の持っていき方は尊敬しかないです。早くみんなに会いたいです。早く帰ってきてください。みんな、お疲れさま」

 18年平昌はともに戦い銅メダルを獲得したが、「ロコ・ステラ」でのジュニア世代の育成に力を注ぐ一方、18年8月には一般社団法人「ロコ・ソラーレ」の代表理事に就任。今は、より広い視野でチームを見つめる。国内外で思うように白星を積み重ねられない時期もあったチームを「選手一人一人が強さと弱さに向き合ってきたこの4年でしたが、成熟度が増して世界で戦えるチームになった」と振り返った。

 チーム青森で06年トリノ、10年バンクーバーに出場後、出身の北見市常呂町に戻って「常呂から太陽のような輝きを持ったチームに」という思いを込めて、バンクーバー五輪から半年後にロコ・ソラーレを立ち上げた。それまで五輪を目指す選手は道外に流出していたが、常呂町で競技を続ける環境を整えるためだった。

 スポンサーゼロからスタートし、地道な企業回りで支援を拡大。現在、選手たちは地元企業に所属しながら競技活動に集中できている。昨年9月に海外遠征に出てからは、新型コロナの影響もあり、一度も常呂町に戻っていない。

 本橋さんには永遠に追い続ける存在がいる。常呂町にカーリングを広め、17年に88歳で亡くなった、常呂カーリング協会初代会長の小栗祐治さんだ。「小栗さんは化け物だなって思うのと、その化け物を私は超えたいって日々、思っている」。世界でも類を見ないチームの法人化もその一歩だった。

 「“ロコがいないと楽しくないね”って思ってもらえるような存在でいなきゃいけない」。オフアイスの本橋さんには、自ら負けを認める「コンシード」は存在しない。

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2022年2月21日のニュース