ママさんハードラー寺田明日香「いろんな人の顔が浮かびました」準決勝13秒06の1組6着で決勝届かず涙

[ 2021年8月1日 19:45 ]

東京五輪第10日 陸上 ( 2021年8月1日    国立競技場 )

女子100メートル障害準決勝 力走する寺田明日香(中央)。13秒06の1組6着で敗退した=国立競技場
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 女子100メートル障害の日本記録保持者で五輪初出場の寺田明日香(31=ジャパンクリエイト)が1日、日本勢では00年シドニー五輪の金沢イボンヌ以来となる準決勝に出場し、1組13秒06のタイムで6着だった。

 予選では終盤、海外勢に置き去りにされたが「結構冷静に走れた」と、五輪で日本勢初となる12秒台で走りきった。準決勝へ向け「浮いてしまうところがあったので、修正できればと思う。目標は決勝。ここからかなりギアを上げないといけない」と気合を入れ直していたが、悲願の決勝進出はならなかった。

 レース後のインタビューで「できるだけ前についていきたかったので、それがあっという間に離されてしまったというのが本当に悔しい」と無念さをにじませた。それでも「本当に悔しいしか今はないですけど、いろんな方々に支えられて、きょうも走れたので本当にありがとうございますと言いたい」と感謝の言葉を伝えた。

 また「中盤以降、かなりスピードに乗ってくるところで踏み切りが近くなってきて対応できなかった。そこがまだまだ課題というか離された大きな要因」とレースを分析した。

 日本勢として21年ぶりの準決勝の舞台に「緊張というよりは、落ち着いて走りたいなと思っていて、いろんな人の顔が浮かびました。いろんな人と頑張ってきたところとか、近くで応援してくれているので、そういうところがコールルームからここに来るまでの間に浮かんでました」と涙を流した。

 「目標を持つ中でいろんな人たちに出会って、一緒に一つ一つの目標をクリアしていくことだったり、目標を作って進んでいくことがどれだけ大切で、楽しいことだっていうのを感じながらやってこれたのでありがたいなと思う」と振り返った。

 ◆寺田 明日香(てらだ・あすか)1990年(平2)1月14日生まれ、北海道出身の31歳。恵庭北時代に全国高校総体100メートル障害3連覇。卒業後所属した北海道ハイテクAC時代に、08年から日本選手権で3連覇した。13年に現役を引退。16年秋に7人制ラグビーに転向したが、19年に陸上へ復帰。家族は夫・峻一さんと長女。1メートル67。

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