奈紗 猛追3位「びっくり」イーグル発進から64 メジャー制覇へ「近づいている」

[ 2020年10月13日 05:30 ]

米女子ゴルフツアー 全米女子プロ選手権最終日 ( 2020年10月11日    ペンシルベニア州アロニミンクGC=6577ヤード、パー70 )

最終ラウンド、通算7アンダーでホールアウトした畑岡
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 6打差10位から出た畑岡奈紗(21=アビームコンサルティング)は1イーグル、4バーディーの64をマークし、通算7アンダーで3位に入った。渋野日向子(21=サントリー)はイーブンの70で回り、通算11オーバーの58位で2カ月間の海外遠征を終えた。ボギーなしの7バーディー、63で回ったキム・セヨン(27=韓国)が通算14アンダーまで伸ばし、自身初のメジャー制覇(ツアー11勝目)を果たした。

 得意のショットでつかんだチャンスを次々と決めていく姿は、9打差を追いつきプレーオフに持ち込んだ2年前をほうふつさせた。当時と同じ64をマーク。キム・セヨンとの差は最後まで詰まらなかったが、畑岡は「このセッティングのなかでノーボギーで回れたのは大きかった。できる全てをやり切ったんじゃないか」と納得の表情だ。

 朝イチの会心の1打が猛チャージの号砲だった。パー4の1番で残り188ヤードの第2打がカップイン。「びっくり」のイーグル発進で勢いをつけた。この日のフェアウエーキープ率は50%だったが「セカンドショット以降ピンを攻めていくことができた。(要因は)アイアンショットかなと思う」と分析した。

 9月のANAインスピレーションに次いでメジャーでは2戦連続のトップ10入り。昨年までとの違いを「対応力」と即答する。体調に合わせながらスイングを微調整し、練習量などに幅を持たせている。成長を印象づけたのが10番パー4のアプローチ。ショットを曲げ、グリーン脇からの第3打。手にしたクラブはUTだった。傾斜に加え、うねりが続く難関グリーン。エッジ付近で弾ませカップの奥の段の上まで転がし、そこから傾斜を利用してカップそば80センチに戻した。「うまく寄せられた」とさらりと話すが、軌道を計算し尽くした技ありのパーセーブ。アンジュレーション(起伏)にはイマジネーション(想像力)で対処した。

 3位という結果には決して満足はしていない。「(目標の15アンダーに)届かなかったのは悔しい」と漏らす。「5年以内にメジャーで勝ちたい」と語った夢には「少しは近づいている」と自信満々に表情を緩めた。

 ▼優勝キム・セヨン 大きな目標を達成した。足が震える瞬間もあったが、集中を切らさないように頑張った。(最終日に大会史上最少の63をマークして圧勝)

 ▼48位河本結 後半スタートのダブルボギーは集中力が散漫になってしまった。精神面の未熟さを感じた。(2バーディー、3ボギー、1ダブルボギーの73)

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