【玉ノ井親方 視点】白鵬のかち上げにひるまず前に出た阿武咲に続け

[ 2020年3月18日 07:00 ]

大相撲春場所10日目 ( 2020年3月17日    エディオンアリーナ大阪 )

押し出しで白鵬(左)を破る阿武咲(撮影・奥 調)
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 阿武咲が素晴らしい相撲で白鵬に勝った。横綱のかち上げにもひるまず、踏み込んで自分のペースで取れたのが良かった。立ち合いの当たりは横綱の方がいいように見えた。だが、阿武咲は四つに組まれないように左、左に動いて右を差させなかった。最後は懐に入って、はず押しのような形で押し込み、横綱がこらえ切れずに引いて土俵を割った。

 白鵬と対戦する力士は、立ち合いのかち上げや張り差しで出足を止められ、リズムを崩すケースが多い。しかし、この一番のように、かち上げられても、しっかり当たって前に出れば、横綱を慌てさせることができる。ぜひ、他の力士も阿武咲に続いてほしい。

 白鵬は動き自体は悪くなかった。ただ、組めなかったことで焦りが出たようだ。尾を引く黒星ではないが、これで優勝争いは、がぜん面白くなってきた。 (元大関・栃東)

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2020年3月18日のニュース