小平 遼らと3人PO制す「最高の気分」若手の壁になる

[ 2018年12月3日 05:30 ]

男子ゴルフツアー 日本シリーズJTカップ最終日 ( 2018年12月2日    東京よみうりCC=7023ヤード、パー70 )

日本シリーズJTカップ最終日 優勝しうれし泣きする美保夫人と笑顔の小平(撮影・沢田 明徳)
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 小平の逆転Vの原動力は若手の壁になることだった。「初優勝しそうな選手をベテランがつぶすじゃないけど、そういう縮図は大事。そうじゃないとレベルも全体的に上がらない」。その狙い通りの4打差からの逆転劇だった。4番で20ヤードのチップインを決め、6番パー5は残り215ヤードを5Iで2メートルに乗せイーグルで波に乗る。17番で首位に並ぶと18番パー3で行われたプレーオフで1・5メートルのパーパットをねじ込み勝利をたぐりよせた。

 スランプを乗り越えた。4月のRBCヘリテージを勝ち、日本人5人目の米ツアー優勝を飾ったが、その後は海外選手に負けじと飛距離や高弾道のショットを求めスイングを崩した。練習場で5〜6時間も悩み続ける日々が3カ月以上続いたが、キャディーの大溝雅教さんに「もっと適当にやれ。自分のゴルフを変えるな」とアドバイスされ復調のきっかけをつかんだ。「自分は飛距離が出なくても曲がらないのが武器。そうシンプルに考えるようにして調子が戻ってきた」。この優勝で自信を深め、来季は米国フロリダ州に拠点を構え本腰を据えて巻き返しを狙う。「技術を高めていきたい。米ツアーで2勝、3勝とできるようにしたい」と目標を掲げた。

 ≪父・健一さん「うれしい」≫小平の優勝を家族も見届けた。父・健一さん(78)は「地元で勝てて良かった。2年前に(この大会で逆転負けし)悔しい思いをしているのでうれしいですね」と笑顔を見せた。夫人の古閑美保も応援に駆け付けグリーン上で泣きながら小平と抱き合った。「ゴルフをやっている姿が一番カッコいい。もっともっと勝ってもらって、稼いでもらって、より幸せな人生を歩んでいきたいです」と話していた。

 【勝者のクラブ】▼1W=プロギアRSF・PT(ロフト角10・5度、シャフトの長さ44・5インチ、硬さX)▼3W=テーラーメイドM4(15度)▼5W=プロギア・ナブラブラック(18度)▼U=プロギアRSツアーUT▼4I〜P=プロギアTUNE01キャビティ▼ウエッジ=プロギア・ナブラRS2(52度)、プロギアRS・PT(60度)▼パター=スコッティキャメロンPT▼ボール=タイトリスト・プロV1X(PTはプロトタイプ)

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