神鋼 W・スミス総監督が初指導「楽しんで勝つ」

[ 2018年4月9日 19:10 ]

神戸製鋼のウェイン・スミス総監督は初練習で熱のこもった指導をした
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 ラグビー・トップリーグ、神戸製鋼のウェイン・スミス新総監督(60=ニュージーランド)が9日、神戸市のチームグラウンドで初めて指導をした。

 ニュージーランド代表のアシスタントコーチとして、11年と15年の連覇に貢献。ヘッドコーチとしては、98、99年にクルセイダーズをスーパーラグビーの連覇に導いているワールドワイドな優勝請負人だ。そんなトップリーグ史上1、2を争う世界的な指導者と神鋼をつないだのが、故平尾誠二さんだったことが、会見で明らかになった。

 「平尾さんという存在が、神戸に来る重要な理由だった」

 91年に来日した際に、当時現役だった日本のスター選手のプレーを見て、好印象を持っていたという。スーパーラグビーのチーフス(ニュージーランド)のアシスタントコーチだった14年に、神戸製鋼がチーフスとパートナーシップ契約を結んだ。現地で“ミスターラグビー”と対面したこともあった。人柄に惚れたことが、今回の就任に一役買った。

 「神戸製鋼が長い歴史を持った会社だと言うことを理解している。スチールワーカーのために、90年前(1928年創部)に作られたチームで、タフな社員のためのタフなスポーツ。歴史に誇りを持ちながら挑戦し、後世に残るレガシーを作りたい」

 初日から陣頭指揮を取り、身ぶり手ぶりで世界一のエッセンスを注入した。1シーズンで15週間の滞在で、日本とニュージーランドを行き来する。そのため、ディロン新ヘッドコーチが選手選考などの最終決断をする。とはいえ、チームのアイデンティティを作り上げるのはスミス総監督だ。

 「才能ある選手が集まっている。さらに才能を持った選手も加わる。楽しむという気持ちを全員が共有をできれば、勝つことができる。それが優勝するのに十分かどうか分からないが、勝てると思っている」

 2003年以来遠ざかる日本一。名門復活の期待を一身に背負っている。

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2018年4月9日のニュース