JOC 冬季競技NTC要望へ、聖子副会長「最低限のお願い」

[ 2018年3月2日 05:30 ]

JOCの橋本聖子副会長
Photo By 共同

 日本オリンピック委員会(JOC)は1日、22年北京冬季五輪以降に向け、冬季競技のナショナルトレーニングセンター(NTC)の早期設置を国に要望する方針を明らかにした。医科学や栄養面のサポートを受けられ、複数の競技・種目が練習できる「集約型」の拠点を想定。同日の自民党スポーツ立国調査会で報告した。

 現在、トップ選手が使う氷上競技の練習施設は一般利用者と重なることも多く、JOC副会長の橋本聖子参院議員(53)は「フィギュアスケート、ショートトラック、アイスホッケーはリンクの規格が同じで(専用施設が)一つあれば交代で使える。最低限のお願いだ」と述べた。欧米を転戦することが多いスキー選手のための海外練習拠点の確保も求めた。フィギュアの羽生結弦(ANA)やスピードスケートの高木菜那(日本電産サンキョー)らが27日に文科省を訪問した際も、リンク増設などの環境整備を訴えていた。

 08年1月に開場した夏季競技の拠点、味の素NTC(東京都北区)は当初09年からの稼働を目指していたが、メダルラッシュに沸いた04年アテネ五輪後に、JOCが当時の小泉純一郎首相に早期建設を要望。小泉首相の指示で1年前倒しで建設されている。

 ≪コンタクトレンズ保存液に禁止物質?≫橋本副会長はスポーツ立国調査会で、平昌五輪でショートトラックの斎藤慧(22=神奈川大)が禁止物質のアセタゾラミドに陽性反応を示した問題で、この物質が海外製のコンタクトレンズの保存液に含まれていた可能性があり、誤って体内に入ったことも考えられるため調査していると明らかにした。宿泊先などの食事で混入した可能性も含めて「すべて検証しなければならない」と述べた。斎藤は暫定で資格停止となり、五輪期間中の2月12日に選手村を退去。意図的な摂取を否定している。

続きを表示

2018年3月2日のニュース