白鵬 日馬と同席認める、部屋にはバリケード…土俵集中4連勝

[ 2017年11月16日 05:30 ]

大相撲九州場所4日目 ( 2017年11月15日    福岡国際センター )

大相撲九州場所4日目 4連勝にも厳しい表情で引き揚げる白鵬
Photo By スポニチ

 横綱・白鵬が在籍する福岡県糟屋郡の宮城野部屋に突如、報道陣をシャットアウトする手製のバリケードが置かれた。日馬富士の暴行が明らかになり、15日に白鵬も同席を認めた。角界へ厳しい視線が向けられる中、出場場所3連覇を目指す土俵に専念するため部屋関係者が講じた措置。最強横綱は結びの一番で、千代大龍を寄り切り無傷の4連勝を飾った。

 赤い牛乳ケース6個と約3メートルの竹の棒を使い、貼られた紙には太字の油性ペンで「見学・取材お断り」の文字。バリケードは力士が寝泊まりする部屋宿舎の前に設置され、その30〜40メートル先にあるプレハブ造りの稽古場を見ることはできない。Uターンして帰る女性ファンもおり、部屋周辺はピリピリした空気が流れた。

 スポニチ本紙報道によって貴ノ岩に対する日馬富士の暴行疑惑が浮上。翌14日午前に日馬富士本人が暴行を認めると、事件が起きた現場の詳細が次々と明らかになった。酒席には白鵬、鶴竜の2横綱、関脇・照ノ富士らのほか、日本人力士や付け人ら関係者が参加していたとみられ、前日は「場所中なんで」と話すにとどめた白鵬もこの日、同席していたことを認めた。取組後に一言、「ええ(いました)」。そう答えた。

 この日は稽古場には下りずに場所に向かった。相手は過去6戦全勝の千代大龍。得意の相手に危なげなく寄り切り、結びを締めた。鶴竜に続いて日馬富士が休場し、稀勢の里と2人で土俵を締める日が続く。和製横綱が気鋭の貴景勝に不覚を取る中、39度の優勝を誇る横綱は「結びで締める。それだけです」とシンプルに言った。

 取組後は支度部屋で報道陣に対応。普段はまげを結い終わると、自ら「はい」と言い、それに続く付け人の「下がってください」という言葉で耳を傾けていた記者は横綱から距離を置く。しかし、この日は相撲内容について一定の質問に答えると、酒席の件に話題が及ぶのを避けるように、まげを結っている途中で「はい」が出た。

 だが、横綱が支度部屋を引き揚げる時、暴行事件について質問が飛んだ。暴行現場をその目で見た白鵬は、最後に「まあ…」とだけ残し、迎えの車に乗り込んだ。

続きを表示

この記事のフォト

2017年11月16日のニュース