貴ノ岩12勝で敢闘賞「子供の頃から憧れ。物凄くうれしい」

[ 2016年7月25日 05:30 ]

貴ノ岩は寄り切りで嘉風(右)を下す

大相撲名古屋場所千秋楽

(7月24日 愛知県体育館)
 3敗の貴ノ岩は嘉風に左を差されて前に出られたが、右を巻き替え俵に両足を掛けて懸命に我慢。そして右を深く差して形勢を逆転して寄り切った。結びで日馬富士が負ければ「夢の舞台」と表現する決定戦に進出できたが、残念ながら本割で優勝が決定。それでも、12勝3敗で敢闘賞に輝き「子供の頃から三賞のトロフィーを持つことに憧れていた。物凄くうれしい」とはにかんだ。

 8歳で母を心臓病で亡くし、モンゴルから鳥取城北高に留学した3カ月後、16歳の時に父が肝臓がんで急逝。両親はこの世にはいないが、貴ノ岩には母国に住む4人の兄姉がいる。家族の話になると「喜んでいると思う」と活躍をかみしめ、場所後に帰国し母の墓参りに初めて出向くことを明かした。「モンゴルでは(死去後から)母は10年、父は5年以内に墓参りをしてはいけない風習がある。日本で頑張っていますと報告します」。波瀾(はらん)万丈の半生を送る26歳。初の幕内上位に出世する来場所に向け「今まで以上にもっと鍛えたい」と誓った。

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2016年7月25日のニュース