テニスは8選手参加認める 可否判断に自信の連盟も

[ 2016年7月25日 10:33 ]

 国際オリンピック委員会(IOC)は24日の緊急電話理事会で、ロシア選手のリオデジャネイロ五輪参加可否の判断を国際競技連盟(IF)に委ねることを決めた。8月5日の開幕を目前に控えてIFが大きな責任を負うことになったが、国際テニス連盟(ITF)は早々にロシアの8選手の参加を認める声明を発表するなど、普段の反ドーピング対策に自信を示すIFもある。

 テニスでは、女子で元世界ランキング1位のマリア・シャラポワ選手は禁止薬物メルドニウムに陽性反応を示して五輪出場がなくなった。しかしITFは参加予定の男子3選手、女子5選手に関しては、通常からロシア国外で「厳格なドーピング検査を受けている」と説明。2014年以降の検査実績を挙げた上で「決定を歓迎する。IOCの基準を満たしている」とした。

 国際柔道連盟(IJF)も、リオ五輪に136カ国・地域から参加する389選手中、84%が既にドーピング検査を受けていると発表。その内34・5%が大会中の検査、65・5%が大会以外の期間に検査を受けているなどと説明した。マリアス・ビゼール会長は「ドーピングに関わっていないロシア選手を支持したい。柔道の立場から言うと、ロシア選手の出場は非常に重要である」との声明を出し、強豪国の出場に前向きな姿勢を示した。

 逆に、陸上は既にチームとしての参加を禁じている。国際陸連のセバスチャン・コー会長は「今回の経験で、われわれは正しく手続きを進める難しさを理解している。他の連盟に助言する準備がある」とのコメントを出した。

 薬物問題が深刻な重量挙げでは、08年北京、12年ロンドン両五輪のドーピング再検査で複数の違反が発覚。国際連盟による資格停止処分で五輪出場が絶望的だ。(共同)

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2016年7月25日のニュース