レブロン32得点でけん引! キャブスがウォリアーズに大勝

[ 2016年6月9日 14:29 ]

グリーンをかわしてシュートに持ち込むキャバリアーズのジェームズ(AP)

 NBAファイナルの第3戦が8日にクリーブランドで行われ、地元のキャバリアーズが120―90(前半51―43)でウォリアーズを下して1勝2敗。敵地オークランドでの2試合では計48点差をつけられていたが、ホームではまったく違う内容の試合を見せて昨年のファイナルから続くこのカードの連敗を7で阻止した。

 第2戦で脳振とうを引き起こしたケビン・ラブ(27)はNBAが定める「復帰プログラム」を受けている最中で出場が認められず、第3戦ではベテランのリチャード・ジェファーソン(35)が先発。本来スモール・フォワードのレブロン・ジェームズ(31)がパワー・フォワードのラブのポジションに入り、序盤からインサイドを徹底的に攻めた。

 「いい作戦プランを作ってくれた。それをみんなで48分間、遂行したんだ」とジェームズは崩れかかったチームを立て直したティロン・ルー監督(39)を含むコーチ陣の戦略を高く評価。試合直前には「いいか、オレについてこい。みんな自分の仕事をやるんだ!」とチームメートの士気を鼓舞したが、その言葉に背中を押されるように全員がコート上で活躍した。ティップオフ直後には9―0と先制パンチ。結局、一度もリードを許さない“Wire to Wire”という完ぺきな内容だった。

 40分出場したジェームズが32得点を挙げれば、カイリー・アービング(24)も30得点。第2戦まで計8得点に終わっていたJ・R・スミス(30)は5本の3点シュートで20得点を挙げるなど、アウトサイドからのオフェンスもうまく機能した。

 14得点を稼いだセンターのトリスタン・トンプソン(25)はオフェンスでの7本を含む13本のリバウンドをマーク。チーム・リバウンド本数では52―32と圧倒し、ラブの穴を先発陣が一致団結して埋めた。ジェファーソンはファイナルではネッツ時代の03年以来の先発となったが、33分で9得点8リバウンド。先発した5人の“組織力”が敗れたウォリアーズとは決定的に違っていた。

 ウォリアーズは今ポストシーズンでは6敗目だが30点差は最大。9敗したレギュラーシーズンの敗戦時の平均点差は13・7だったが、プレーオフでは20・2とその数値が大きくなっており、後手に回るケースが増えてきている。

 2年連続シーズンMVPとなったステファン・カリー(28)は前半わずか2得点。第3Q終盤から加点して結局19得点をマークしたが、今季の得点王(30・1)としては不本意な試合となった。今季平均22・1得点のクレイ・トンプソン(26)も10得点どまり。“スプラッシュ・ブラザーズ”の平均得点は今ファイナルの3戦を終えた段階で28・0と精彩を欠いており、レギュラーシーズン(52・2)と比べると2人の合計得点は46・4%も減少している。なお第4戦は同じクリーブランドで10日(日本時間11日)に行われる。

 <第3戦の主なデータ>

 ▼ジェームズの30得点以上はプレーオフでは通算82回目。歴代2位のコービー・ブライアント(レイカーズ=88回)にはあと「6」と迫ってきた。1位はマイケル・ジョーダン(元ブルズ)の109回▼ウォリアーズの今季最大点差敗戦は2月19日のトレイルブレイザーズ戦で喫した32点差(●105―137)。今プレーオフでのワーストはサンダーとの西地区決勝第3戦で記録していた28点差(●105―133)だった▼キャバリアーズのフィールドゴール成功率は第1戦が38・1%、第2戦が35・4%。しかし第3戦は40%台を跳び越えて?52・7%(91本中48本成功)を記録した。一方、ウォリアーズは49・4%→54・3%→42・1%。

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