五郎丸 スコットランドに雪辱だ!SRで苦戦中…うっぷん晴らす!

[ 2016年5月11日 05:30 ]

W杯で活躍した日本代表FBの五郎丸歩

 日本ラグビー協会は10日、東京都内で会見を行い、カナダおよびスコットランド代表と計3試合を行う6月の日本代表スコッド43人を発表した。3勝を挙げた昨年のW杯後初めてトップ選手が招集される今回は、FB五郎丸歩(30=ヤマハ発動機)らW杯戦士19人が含まれた。3年後の19年W杯日本大会出場を目指すかどうか態度を保留していた五郎丸が、15年W杯で唯一敗れたスコットランドへのリベンジのため、再び日の丸を背負う。

 昨秋の日本にラグビーブームをもたらした英雄たちが再び立ち上がる。会見に臨んだ男子15人制の薫田真広ディレクターは「おなかいっぱいの状態であることを、各選手との調整の中で感じた」と言及。W杯で歴史的3勝を挙げ、帰国後は休みなくトップリーグ、スーパーラグビー(SR)とこなしてきた選手たちの肉体的、精神的な疲労をおもんぱかりながらも、新生日本のスタートとなる6月のスコッド43人を発表した。

 「おなかいっぱい」な19人のW杯戦士の中でも、とりわけ五郎丸は昨年12月に「15年は自分のW杯という経験は終わると決めて臨んだ大会。だからこそ頑張れた」と発言するなど、今後の代表活動に関して態度を保留していた。しかし薫田氏は選手個々との交渉内容について、「五郎丸だけではないが“スコットランドはW杯で唯一負けた相手。ぜひリベンジを”と話していた」と明かした。この数カ月の期間で、再び日の丸を背負う意欲が湧いてきたと見られる。

 相手にとって不足はない。スコットランド協会も9日(日本時間10日未明)に遠征メンバー27人を発表。W杯の日本戦メンバーのうち先発11人、リザーブ5人が名を連ねた。正確なキックでジャパンを沈めたSHレイドロー主将や、今春の欧州6カ国対抗でMVPに輝いたFBホッグも来日予定。何より27人中24人が6カ国対抗に出場していることが、紛れもない“ガチンコ”メンバーであることを証明している。

 五郎丸自身は期限付き移籍したSRレッズで出場機会を得られないでおり、そのうっぷんを晴らす場としてこれ以上の舞台はない。3年後のひのき舞台への船出となるビッグマッチで、15番が再び躍動する。

 ▽W杯のスコットランド戦 9月23日にグロスターで対戦。日本が初戦の南アフリカ戦から中3日の一方、スコットランドは大会初戦という不利な条件の中、前半はNo.8マフィがトライを挙げ7―12で折り返し。しかし疲れの見えた後半は5トライを許し、10―45で大敗した。五郎丸が前半終了間際に見せたトライを寸前で防ぐタックルは、大会公式サイトの第1週ベストタックルに輝いた一方、プレースキックは成功率50%(4本中2本)と精度を欠いた。

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2016年5月11日のニュース