錦織 バテても逆転初戦突破「厳しい中で勝てたので良かった」

[ 2016年5月11日 05:30 ]

男子シングルス2回戦 リターンする錦織圭

イタリア国際

(5月10日 イタリア・ローマ)
 男子シングルスで世界ランキング6位の錦織圭(26=日清食品)は、初戦の2回戦で世界24位のビクトル・トロイツキ(30=セルビア)に5―7、6―2、6―3で逆転勝ちを収めた。連戦の影響もあってか、試合中にメディカルスタッフから渡された薬を服用する場面もあったが、体調不良をはねのけて3回戦に駒を進めた。次戦はリシャール・ガスケ(29=フランス)とアンドレアス・セッピ(32=イタリア)の勝者と対戦する。

 第1セットを落とした錦織のベンチにメディカルスタッフが歩み寄った。「疲れだと思います」と説明する錦織。手渡された薬を飲むと、再びラケットを手にして試合へと向かった。

 強い日差しを浴び、序盤から動きは重く、どこかけだるそうだった。第1セットは凡ミスがトロイツキの倍近い15本。1メートル93の相手が繰り出すサーブも打開できなかった。それでも自らのサービスゲームは落とさずにいたが、5―6で迎えた第12ゲームでついにブレークを許した。

 クレーコート初戦となったバルセロナ・オープンでは、ラファエル・ナダル(29=スペイン)との決勝で敗れるまでに5試合を戦った。1週空いたとはいえ、マドリード・オープンでも厳しい組み合わせを勝ち上がり、準決勝では世界1位のノバク・ジョコビッチ(28=セルビア)に敗戦。しかも1試合ごとの消耗度が大きいクレーでの戦いだ。

 それでも勝敗を分ける最後の一線は譲らなかった。軽快とはいかなかったが、第2セット以降は力の抜けたストロークで相手を追い込んだ。22日開幕の全仏オープンの前哨戦。「厳しい中で勝てたので、プレーは良かった。次へ向けてしっかり準備したい。先週からプレーの質は良くなり、いいポイントもあった。いいテニスを持続できるように頑張る」。11日は試合がなく休養に充てられる。眼前の敵だけでなく、連戦の疲労も錦織の前に立ちはだかる。

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