美誠粘った!指揮官も絶賛の戦術眼 日本女子唯一4連勝

[ 2016年3月2日 05:30 ]

女子1次リーグ タイ戦でプレーする伊藤美誠

卓球世界選手権・団体戦第3日

(3月1日 マレーシア・クアラルンプール)
 1次リーグB組の日本女子はタイを3―0で破って4連勝とした。2番手で出た伊藤美誠(15=スターツ)は20歳上のベテラン、ナンタン・コムウォン(35)に苦しみながらフルゲームの末に勝利。苦手なタイプと知りながら、あえて起用した村上恭和監督(58)の期待に応えた。北朝鮮がドイツに勝ち、B組の全勝は日本だけになった。日本男子もウクライナを退けて4連勝とした。

 指揮官から与えられたミッションを何とかクリアした。伊藤は散々手を焼いて、フルゲームの末に勝利。最後は5連続ポイントで試合を決めた。

 「強気で攻めても返ってくる。その準備はしていた。相手以上に粘ることを心がけた。この選手は我慢することが大事だと分かっていた」

 世界ランキングは伊藤が12位で、コムウォンは83位と差がある。だが、実は隠れた日の丸の天敵。35歳のベテランは過去に何度も日本勢を苦しめた実績の持ち主だった。村上監督は一筋縄ではいかないことを承知であえてチーム最年少を起用。1ゲーム目を落とした後、じっくりと組み立てた内容を高く評価した。

 「ゲームの中で一番効くサーブを見つけていった。こちらの指示をかみ砕いて理解し、それをプレーで実行してみせた。凄い能力がある」

 戦術眼に舌を巻いた指揮官をよそに、15歳はどこまでもあどけない。「出ると思ってませんでした。2番手で出すと聞いてびっくりしました」。卓球頭脳だけでなく、大舞台でのハートの強さにも定評がある。リオでも楽しみな存在だ。 

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2016年3月2日のニュース