原沢、七戸差す!リオへ三つ巴代表“トライアル”勝ち抜く

[ 2015年12月4日 05:30 ]

初優勝で五輪代表へ前進狙う原沢

 リオ五輪の代表選考を兼ねた柔道のグランドスラム東京大会はきょう4日、東京体育館で開幕する。大会最終日の6日に行われる100キロ超級では、4月の全日本選手権を制した原沢久喜(23=日本中央競馬会)が初優勝を狙う。代表争いは世界選手権2年連続銀メダルの七戸龍(27=九州電力)が最右翼。しかし原沢も国内外で連勝を重ねて追い上げ中。今大会の結果が代表争いを大きく左右する。

 五輪代表の座を懸けた争いは最終コーナーを回った。だが、勝負をかける直線はまだ十分に残っている。少なくとも原沢はそう思っている。「七戸さんとの差は2、3馬身。差し切るつもりでいます」と不敵に笑った。

 世界選手権で2年連続銀メダルの七戸が、内ラチ沿いの有利な位置にいるのは間違いない。ただ原沢も今年は充実の一途。決勝で七戸を破った全日本選手権以降、国内外で負けなし4連勝。10月には強豪がそろったグランドスラム・パリ大会を豪快な内股で制した。

 七戸との直接対決は2勝0敗。2年前のこの大会で敗れ、今年の全日本選手権で雪辱した。「爆発力とスピードがあって技も切れる」と相手を評し、自分の強みは「粘り強くやって、スタミナというか後半勝負。差し馬的な感じ」と対照的。全日本前には馬事公苑のダートコースを走る“調教”もこなしただけに、末脚には自信ありだ。

 日本中央競馬会のルーキー職員として練習と業務を両立させる日々。柔道部は例年、有馬記念(27日、中山競馬場)の警備に駆り出され、原沢も前夜から並ぶファンの整理などを手伝うことになるという。だが、グランプリレースでの重労働の前にまずは今大会だ。「勝つしか道はない。攻めて一本を取る柔道を出した上で結果を出したい」。4月にゴールを迎える代表レース。ここで末脚を爆発させれば、1着でゴールを駆け抜けるのは原沢になるかもしれない。

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2015年12月4日のニュース