世界女王の松本薫が2回戦敗退、近藤は浅見下し3連覇

[ 2015年12月4日 19:51 ]

女子57キロ級2回戦 ブラジルのラファエラ・シルバ(右)に敗れた松本薫

 来年のリオデジャネイロ五輪代表選考の一つとなる柔道のグランドスラム東京大会第1日は4日、東京体育館で男女計5階級が行われ、女子48キロ級は8月の世界選手権3位の近藤亜美(三井住友海上)が決勝で同2位の浅見八瑠奈(コマツ)に合わせ技で一本勝ちし、3連覇を達成した。20歳の近藤は終盤に27歳の浅見を逆転し、五輪代表争いを一歩リードした。

 男子60キロ級は一昨年の世界王者で22歳の高藤直寿(東海大)が決勝でロシア選手に一本勝ちし、2年ぶり3度目の制覇。志々目徹(了徳寺学園職)が3位だった。同66キロ級で昨年まで世界選手権3連覇の海老沼匡(パーク24)は高上智史(旭化成)に決勝で敗れた。高上は3度目の優勝。

 女子52キロ級は世界女王の中村美里(三井住友海上)が決勝で志々目愛(帝京大)を下し、6年ぶり2度目の優勝を遂げた。4連覇を狙った橋本優貴(コマツ)は3位。同57キロ級は20歳の芳田司(コマツ)が初優勝し、ロンドン五輪覇者で世界選手権優勝の松本薫(ベネシード)はラファエラ・シルバ(ブラジル)に2回戦で一本負けした。

 ▼松本薫の話 悔しい気持ちでいっぱい。もっと前に進むことを恐れず、今までとは違う自分の柔道をつくっていきたい。今回の敗因をしっかりと受け止め、次の試合につなげていく。

 ▼井上康生・日本男子監督の話 高藤は代表を一度落ちてから、一皮むけて成長した。リオ五輪へまた大きく一歩近づいた。海老沼は重圧などがありながら、海外勢に勝って決勝までよく上がってきた。(代表争いの1番手は)変わりない。

 ▼南條充寿・日本女子監督の話 近藤は成長が見られた。浅見戦での一本勝ちは大きく評価できるが、2人の闘いはこれからまた続く。松本は気負いすぎて一瞬の隙を突かれた。芳田は逆に思い切りのいい柔道で海外の強豪を倒してくれた。

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2015年12月4日のニュース