松山 1000個バンカー地獄…全米プロ入念6時間コースチェック

[ 2015年8月13日 05:30 ]

バンカーショットも入念に練習する松山

 男子ゴルフの海外メジャー最終戦、全米プロ選手権は13日(日本時間同日夜)、米ウィスコンシン州コーラーのウィスリングストレーツ・コースで開幕する。日本からは松山英樹(23=LEXUS)、小田孔明(37=プレナス)、岩田寛(34=フリー)の3人が出場する。メジャー初制覇を狙う松山は11日、岩田とともに18ホールをラウンド。コース内に約1000個あると言われるバンカーを警戒した。

 松山は6時間近くかけて18ホールを入念にチェックした。コースの印象を聞かれて「ティーショットが大事になるかなと思う」と攻略の鍵にティーショットの精度を挙げた。そして「全然関係のないところにもあるし、入る場所にもたくさんある。あんまり入れたくないなという印象がある」とバンカーを警戒した。

 ウィスリングストレーツはミシガン湖岸に造られたリンクスタイプのゴルフ場。約1000個のバンカーがあるのが最大の特徴だ。全てが選手の脅威になるものではないが、ロープ外にはギャラリーの足跡が残ったままのバンカーもあり厄介なハザードには違いない。

 この日のラウンド中にもバンカーの難しさを味わった。11番ではティーショットをフェアウエー左のバンカーに。低木の枝が邪魔でフルスイングできず、2打目を右ラフに打ち込んで傷口を広げた。このホールにはグリーン近くに深さ約5メートルの巨大なバンカーもある。松山はここからの脱出に挑んだが、出ただけでグリーンに届かなかった。

 点在するバンカーを避けるには正確なショットが必要。しかし、前週のブリヂストン招待から調子は下降線で本人も「良くない」と明かした。ラウンド中もショットが乱れてクラブを叩きつけるようなしぐさが見られた。

 ラウンド後はパット練習を1時間近くこなしてからショットを調整。胸と両腕でつくる三角形を崩さないようテークバックすることを意識しながら、1時間以上打ち込んで必死に修正を図った。

 「良い形で終わりたい」という今季メジャー最終戦の成否は、ショットの復調にかかっている。

 ▽バンカーの数 バンカーは第1打の落下地点にある「フェアウエーバンカー」とグリーンを囲むように配置された「ガードバンカー」に大別される。マスターズが行われるオーガスタ・ナショナルGCは44個、今年の全英オープンが行われた聖地セントアンドリュース・オールドコースは112個。1ホール平均5個としても18ホール合計で90個で、日本では100個以上あれば多いコースと言える。合計1012個、1ホール平均56個のウィスリングストレーツは抜きんでている。

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