スコット凄っ!607ヤードを2オン 大観衆度肝抜いた2I

[ 2014年10月17日 05:30 ]

第1日、18番で豪快なティーショットを放つアダム・スコット

男子ゴルフツアー 日本オープン第1日

(10月16日 千葉県野田市 千葉カントリークラブ梅郷コース=7081ヤード、パー70)
 世界ランキング2位で13年マスターズ覇者のアダム・スコット(34=オーストラリア)が上々のスタートを切った。607ヤードのパー5を2Iで2オンに成功するなど、世界基準のパワーでギャラリーを魅了。4バーディー、2ボギーの68で、首位と5打差の9位につけた。63で回ったプラヤド・マークセン(48=タイ)が首位、1打差の2位に池田勇太(28=日清食品)がつけた。
【第1R成績】

 球が破裂しそうな衝撃音とともに、鋭い打球が風を切り裂いた。607ヤードの18番パー5。スコットは力強いスイングで340ヤード先のフェアウエーを捉えると、残り265ヤードから2Iを握り、2オンに成功。ピン左8メートルからのイーグルパットは惜しくも右に外れたが、80センチを沈めてバーディーフィニッシュ。68の9位発進に「18番は重要。バーディーで終えることで、あしたを気持ち良く迎えることができる」と白い歯をのぞかせた。

 石川、松山が不在の中、スターをひと目見ようと初日のギャラリー数は昨年比3001人増の4587人。データが残る91年以降では石川遼フィーバーに沸いた09年、石川と松山のそろった11年に次ぐ3番目に多いファンを集めた。コース両側に張られたロープの外にはティーグラウンドからグリーンまでファンがびっしり並び、「ADAM SCOTT」と書いた旗を振る女性ファン、“マダム・スコット”まで登場した。主催者はスコットの組を異例の常時12人態勢で警備した。

 台風の影響で開幕前日の来日となり、練習ラウンドはアウトしかできず、インは歩いてチェックしただけ。9月中旬以降はオフで新妻との新婚旅行やサーフィンを楽しみ、ゴルフから離れた。バカンス先の欧州からの移動で時差ボケも残る中、前夜はステーキを食べてパワーを充電。ぶっつけ本番ながら、前半は長尺パターを武器に7番で14メートルのフックラインを沈めるなど2つ伸ばし、最後は世界基準のパワーでバーディーを奪い取った。

 7年ぶり3度目の日本ツアー出場だが、07年三井住友VISA太平洋マスターズの3位が最高の過去とは違う。13年はマスターズに勝ち、今春には世界ランク1位にも上り詰めた。首位と5打差あるが、「54ホールあると考えれば問題ない。いいプレーをして、その差を縮めたい」と余裕の表情で2日目以降を見据えた。 

 ◆アダム・スコット 1980年7月16日、オーストラリア・アデレード出身の34歳。G・ノーマンに憧れてゴルフを始め、00年にプロ転向。13年から衣料品ブランドのユニクロと契約し、同年のマスターズでメジャー初優勝。大会初日は同社カラーの赤い服を着る。米ツアー11勝、欧州ツアー13勝。今年4月にスウェーデン人のマリー・コイサーさんと結婚。1メートル83、82キロ。

 ≪2オンは2人だけ≫…大会初日に18番パー5で2オンしたのはスコットと、72で60位だった市原の2人だけ。市原は残り269ヤードの2打目を3Wで乗せて2パットでバーディーを奪った。スコットと同組のアマチュア、ヤン・ガンもウッドで狙ったがグリーンをオーバーして奥のカラーだった。

 ▼46位・藤田寛之 (スコットが)ダイナミックなゴルフをするので、つられたのか左腰がいつもより強く張っている。(スコットが同組で力が入りすぎて71。苦笑い)

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