貴乃花部屋に高校世界一 埼玉栄・佐藤が入門、秋場所デビュー

[ 2014年9月4日 05:30 ]

4日、貴乃花部屋に入門する埼玉栄の佐藤

 高校相撲界の大物が平成の大横綱に弟子入りする。全日本ジュニア選手権や世界ジュニア選手権で優勝している佐藤貴信(18=埼玉栄高)が4日、貴乃花部屋に入門することが分かった。5日に行われる大相撲秋場所(14日初日、両国国技館)の新弟子検査を受検する。

 高校生No・1の呼び声が高い佐藤は当初、10月の長崎国体終了後に入門予定だった。だが、角界入りを正式に決意すると居ても立ってもいられなくなった。貴乃花部屋関係者は「佐藤は国体よりもプロ入りしたいという意志が強かった。プロに入るなら一日でも早い方がいいということで、秋場所でデビューすることになった」と説明した。 高校生でプロ入りした力士は、94年11月に入門した栃東(現玉ノ井親方)らがいるが、9月に入門するのは異例の早さ。貴乃花親方と埼玉栄高が協議した結果、今後も高校生として土俵に上がることになった。本場所のないときは高校に通い、番付を上げるとともに来春の卒業を目指す。

 佐藤は貴乃花部屋で行われたキッズ相撲教室に小学4年から参加。当時から角界入りを希望していたという。兵庫・報徳学園中3年で中学横綱になり、その後は新大関・豪栄道らを輩出した強豪・埼玉栄高に進学。山田道紀監督の下で強烈な突き押しに磨きをかけた。13、14年の全日本ジュニア体重別選手権は100キロ超級で連覇。世界ジュニア選手権無差別級など数多くのタイトルを手にした。貴乃花親方(元横綱、スポニチ本紙評論家)もその実力を評価しており「小さい時からうちの部屋にも来ていたが、体もいいし、足腰もいい。幕下や若い衆の刺激にもなる」と期待を込めた。

 ◆佐藤 貴信(さとう・たかのぶ)1996年(平8)8月5日、兵庫県生まれの18歳。兵庫・報徳学園中3年時に全国中学校相撲選手権を制し、中学横綱に。埼玉栄高では1年からレギュラーをつかみ、その年の国体で埼玉代表として団体優勝。2年時には全国高校総体団体優勝に貢献。個人では全日本ジュニア体重別選手権個人100キロ超級を2連覇、他に金沢大会、弘前大会、世界ジュニア選手権無差別級で優勝。1メートル77、145キロ。

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2014年9月4日のニュース