松山“まんじゅう”に食われた…特殊グリーンに苦戦12差23位

[ 2014年6月16日 05:30 ]

グリーンに苦しめられ、23位に後退した松山

全米オープン第3日

(6月15日 米ノースカロライナ州パインハースト パインハースト・リゾート=7562ヤード、パー70)
 松山英樹(22=LEXUS)は74と失速し、通算4オーバーで14位から23位に後退した。グリーンにほんろうされ、4バーディー、6ボギー、1ダブルボギー。V戦線に加わるもくろみは崩れた。最終日は同一メジャーでの2年連続トップ10入りを目指す。マルティン・カイマー(29=ドイツ)はスコアを2つ落としながらも、通算8アンダーで2位に5打差をつけて初日からの首位を守った。

 乗ったはずのボールが、外にこぼれていった。3日目の松山は、中央部分が盛り上がった“まんじゅう”のような特殊な形状を持つグリーンに苦しめられた。

 「今まで通り攻めたが、距離感がわずかにずれて大きなミスになった」

 最初の痛手は3番だった。ピンに向かったショットがわずかに強く、グリーン奥の砂地にこぼれた。アプローチでミスを重ねてダブルボギー。9番パー3は6Iでの第1打がカップの数メートル手前に落ちたにもかかわらず、奥まで転がり落ちた。「3番同様にいいショットを打ったけど」。3打目も寄せきれずボギー。前半だけで5つ落とした。

 94年全米シニアオープンで同じコースを回っている青木は「ここのグリーンは大きく見えるけど、使えるのは全体の25%ぐらい」と経験則を口にした。周囲は内側約2メートルから外側へ下っているため、“見た目の4分の1しかない”と感じる。3日目はカップが端に切られた上に、散水や雨もなかったため本来の硬さも出てきた。難しさを物語るようにアンダーパーは67人中2人だけ。独走態勢のカイマーもブレーキがかかり、松山もコースにのまれた。

 「最初に崩れたのが残念だった」。V争いに加わる夢は前半のつまずきでついえたが、後半は底力を見せた。インだけなら1つ伸ばし、最終日に向けて明るい材料になった。昨年の10位に続くトップ10入りを果たせば、78、79年の青木功(ともに7位)以来、日本選手2人目の同一メジャー2年連続トップ10となる。「このコースでいいショットを打っていない。どうすれば良くなるか、一晩考えたい」。目標の3アンダーを出し、きっちりとやり返す。

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2014年6月16日のニュース