人種差別発言オーナーにクリッパーズ無言の抗議

[ 2014年4月29日 05:30 ]

シャツを裏返しに着て抗議の姿勢を示すクリッパーズの選手たち

 NBAクリッパーズは敵地オークランドでウォリアーズとのプレーオフ1回戦第4戦に臨んだが、人種差別発言で非難を浴びているドナルド・スターリング・オーナー(80)に対し、選手が“衣装”で抗議。試合前の練習開始直前にチーム名の書かれたジャージーを脱ぎ捨て、練習用ウエアを裏返しにして無言のアピールを行った。試合では黒いリストバンドを着用。ポートランドではトレイルブレイザーズの選手が黒いソックスを履いて支援を表明するなど、各地で「反スターリング」の動きが活発化してきた。

 練習から国歌斉唱まで、クリッパーズの選手はチーム名を見せないことで怒りを表現していた。試合は第1Q途中で20点差をつけられるなど序盤から失速。勝てばシリーズ突破に王手をかける一戦だったが、97―118で大敗を喫してしまった。白人選手のレディックは「どうやって集中すればいいのか分からない状態だ」と黒人選手の気持ちを代弁。第5戦は地元ロサンゼルスで29日に行われるが、リバース監督は「今までホームは天国だと思っていたが、もうそれが真実かどうかは分からない」と複雑な胸中を明かしていた。

 ▽事件経過 ゴシップ系サイト、TMZに投稿された音声データが発端。スターリング氏と思われる男性が知人の女性に「黒人を試合に連れてくるなよ」などと語っている内容が問題視された。NBAは声の主が誰なのかを含めて調査中。同氏は第4戦に続き、29日の第5戦も観戦できない。

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2014年4月29日のニュース