松山 出遅れ 初日8オーバー マスターズ開幕

[ 2014年4月11日 05:30 ]

大勢のパトロンが見つめる中、3番でバーディーを決める松山

 怪物が2年ぶりにオーガスタに帰ってきた。今季メジャー第1戦は10日に開幕し、日本勢でただ一人の出場となった昨季の日本ツアー賞金王の松山英樹(22=LEXUS)はハーフの9番までを終え、4オーバーとなった。1番でボギー発進となり、3番でバーディーを奪ったが、6番で再びボギー。8番では痛恨のダブルボギーを叩いた。結局、最後まで調子は上がらず2バーディー、8ボギー、1ダブルボギーの8オーバーと出遅れた。

 松山にとって自身3度目のマスターズ。しかし、プロという立場では初めてとなるゴルフの祭典の出だしは少しほろ苦かった。パットの名手として知られる22歳だが、メジャー仕様の高速グリーンに苦しみ、スコアを伸ばすことはできなかった。

 1番パー4。松山は第2打をグリーン右に外すと、続くアプローチを寄せきれずにボギーを叩いた。第1ラウンドでは自身初となるボギー発進とあって悔しそうな表情を浮かべたが、3番パー4は4メートルのバーディーパットを沈めてすぐにスコアをイーブンに戻した。

 続く4番パー3は昨年のマスターズでパーに対する平均スコアが最も高かった難所。攻略のために3Iのシャフトを38・75インチから0・25インチ長くし、ヘッドも従来のマッスルバックからキャビティーに変更した。この“新兵器”でショットの高さを手にした松山は狭いグリーンを上から捉えたものの、バーディーを奪えなかった。さらに6番で1・5メートルのパーパットがカップになめられて3パットのボギーを叩くと、8番パー5では8メートルに4パットを要してダブルボギーとし、グリーンを取り囲んだパトロン(観客)からため息が漏れた。9番もボギーでハーフは4オーバーとなった。

 開幕前には「僕は優勝を目指してここに来ている」と宣言していた。昨年は日本ツアーで史上初のルーキー賞金王に輝くなど、ベストアマに輝いた11年大会、54位に終わり悔し涙を流した12年大会から一回りも二回りも成長した。逆境から巻き返せる強さを身に付けたはずだった。開幕前日の9日には両親や東北福祉大の阿部監督、明徳義塾高時代のゴルフ部監督だった高橋さんらが会場入り。心強い援軍を得ていたが、苦しい戦いとなった。

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2014年4月11日のニュース