「政治とスポーツは別」ロシアとウクライナがW杯で対戦

[ 2014年3月15日 22:50 ]

 15日に東京都内で始まったレスリング女子の国別対抗戦、ワールドカップ(W杯)で、政治的対立が続くロシアとウクライナが対戦した。両チームの監督は異口同音に「政治とスポーツは別。国民レベルでは友情あるのみだ」と強調した。

 ウクライナ代表のウラジーミル・エボノフ監督(48)は、ロシアが実効支配を強めているウクライナ南部クリミア半島に隣接した地域の出身。「選手たちは故郷の状況が心配で、暇な時間があればインターネットでニュースのチェックばかりしている」と話す。

 エボノフ監督は「プーチン大統領が(崩壊した)ソ連を復活させようとしている。なぜ軍隊までウクライナに展開させるのか」と批判。一方で「今は両国の上層部が政治対立しているだけ。ロシア人との関係は良い」と話した。

 ロシア代表のユーリー・シャフムラドフ監督(72)も「ロシアとウクライナはお互いを愛し、共に生きてきた兄弟だ。国民同士は友情を育むだけだ」と強調した。

 両国はレスリング女子で欧州の覇を競ってきた。8階級の体重別に行われた15日の団体戦ではロシアが7―1で勝利した。

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2014年3月15日のニュース