【三浦国際市民マラソン】丹羽 6年ぶり高校生女王

[ 2014年3月3日 05:30 ]

ハーフ女子の部を制した丹羽

第32回2014三浦国際市民マラソン

(3月2日 神奈川・三浦海岸発着)
 6年ぶりに誕生したハーフの高校生女王は、将来性豊かな1メートル70の大型ランナー・丹羽だ。卒業式前日のレースを制し「高校生活最後のレースを良い形で締めくくれて良かった。故障もあって、いろいろな人に支えてもらったので、少しでも恩返しができたら」と話すと、うっすら涙を浮かべて万感の思いをかみしめた。

 実業団所属の招待選手に「様子を見るために付いていった」のは前半まで。標高差80メートルまで一気に上る岩堂山付近で抜け出し、突き放した。この日は雨に加え、最高で風速13メートルを超える強風もあったが、そこは2年前に3000メートル障害の高校日本記録を樹立した抜群の身体能力でクリア。「走りがいのあるコースでした」と笑う余裕すらあった。

 父・利昇(としのり)さんは藤沢翔陵高の選手として79年(昭54)の全国高校駅伝に出場。丹羽自身も「物心ついた時には地域のマラソン大会に出ていた」と振り返る。中学生時代は800、1500メートルを主戦場に県大会などで活躍。しかし、白鵬女高2年時に右足小指を骨折すると、その後は右足甲も痛める苦難もあった。ようやく間に合った都大路も4区区間17位。3年生の今季も5区7位で、不完全燃焼の思いがあったという。

 それだけに、このレースは大きな意味があった。4月からは中大に進学予定。「3000メートル障害で世界に通じるランナーになりたい。(20年東京五輪は)同級生も目指すと思うので、私も意識します」と将来の夢を口にしながら「まずは5000、1万メートルのタイムを上げたい」と着実なステップを目標にする。先月2日の神奈川マラソンに続き、ハーフは2戦2勝。18歳の可能性は無限大だ。

 ◆丹羽 七海(にわ・ななみ)1995年(平7)5月27日、神奈川県大井町出身の18歳。大井町立湘光中時代は800メートル、1500メートルで活躍。白鵬女高入学後に3000メートル障害に挑戦し、2年時の12年8月にマークした10分19秒73は高校記録で、ジュニア日本歴代3位。5000メートルのベストは16分19秒。家族は両親と兄、姉。趣味は「おいしいものを食べること」。1メートル70、51キロ。

続きを表示

2014年3月3日のニュース