【三浦国際市民マラソン】千葉 貫録の初出場V

[ 2014年3月3日 05:30 ]

ハーフ男子の部を制した千葉

第32回2014三浦国際市民マラソン

(3月2日 神奈川・三浦海岸発着)
 ホノルルマラソンの姉妹レース「第32回2014三浦国際市民マラソン」は2日、1万23人(5キロ=2417人、10キロ=2891人、ハーフマラソン=4459人、キッズマラソン256人)が参加して行われた。ハーフマラソン男子は駒大時代に箱根駅伝で活躍した千葉健太(23=富士通)が1時間7分53秒で、同女子は地元・白鵬女高3年の丹羽七海(18)が1時間19分49秒で、それぞれ初優勝。大会後の抽選でハーフマラソン完走者から2人、10キロ完走者から1人が12月開催の「第42回JALホノルルマラソン」に招待された。

 ぶっちぎりだった。男子ハーフマラソン優勝の千葉が独走態勢に入ったのは、三浦海岸から岩堂山へ駆け上がっていく3キロすぎ。「最初の上りで抜け出していた。自分のペースでいったら後ろが離れていた」。フィニッシュでは2位の松村和樹(21=順大)に3分近い大差をつける圧勝。横殴りの雨と強風に加え「アップダウンが多くてキツいコースだなと思った」と言いながらも、初出場の三浦マラソンで鮮やかに初優勝を飾った。

 華麗な経歴を誇る。長野・佐久長聖高では全国高校駅伝で優勝。駒大時代は“山下りの神”としてならした。4年連続で箱根駅伝の6区を走り、10、11、13年と区間賞を3度獲得。2年生だった11年には、今も区間記録として残る58分11秒をマークした。在学中に総合優勝こそ果たせなかったものの、1、4年時は復路優勝に貢献。昨春入社した富士通では「大学のことは忘れて、次の目標へ切り替えないと」とマラソン出場へ向けて取り組んできた。

 だが、初の42・195キロとなった2月9日の延岡西日本マラソンは2時間18分7秒で10位。しかも序盤から先頭集団のペースに付いていけず、早々に脱落する不満のマラソンデビューとなった。「体調不良もあって思うようにいかなかった。力のなさを痛感した」。仕切り直しのレースが、今回の三浦マラソン。雨の中、沿道から送られた温かい声援に「最後まで応援していただいて、楽しく走れた」と表情を緩めた。今後はトラックでスピードを強化しながら、次のマラソンを目指す。「マラソンで世界に挑戦できるようにしたい」。箱根はもう過去のこと。“マラソンの千葉”と呼ばれるべく、再スタートを切った。

 ◆千葉 健太(ちば・けんた)1990年(平2)5月20日、長野県箕輪町生まれの23歳。中1で陸上を始め、佐久長聖高3年時に全国高校駅伝1区2位で初優勝に貢献。駒大では箱根駅伝で4年連続6区を走り、1、2、4年時に区間賞。2年時の58分11秒は現在も区間記録。昨春、富士通に入社した。5000メートルのベストは13分51秒70、1万メートルが29分30秒45、ハーフマラソンが1時間2分41秒。1メートル65、50キロ。

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2014年3月3日のニュース