条治、500で連日の1位「実力持っていると証明できた」

[ 2013年1月29日 06:00 ]

男子500メートルで1位の加藤条治

スピードスケート世界スプリント選手権第2日

(1月27日 米ソルトレークシティー)
 男子500メートルで加藤条治(日本電産サンキョー)は前日出した日本記録に0秒08届かなかったが、34秒29で連日の1位となった。総合はミヘル・ムルダー(オランダ)が136・790点の世界記録を更新し初優勝。日本勢は羽賀亮平(日本電産サンキョー)が138・655点で20位。長島圭一郎(日本電産サンキョー)は21位、1000メートルで22位に終わった加藤は22位だった。女子は住吉都(堀技研工業)が500メートルで小平奈緒(相沢病院)の日本記録に0秒07と迫る37秒49で7位、1000メートルは1分14秒66で11位となり、150・680点で総合13位。小平は1000メートルは転倒し、総合22位に沈んだ。

 加藤は日本新記録を樹立した前日に続き、好タイムをマーク。2位との差は前日が0秒22、この日が0秒21と、大差の勝利を連発したエースは「久しぶりにこういう勝ち方をしてすっきり。実力を持っていると証明できたのは収穫」と笑みが絶えなかった。

 実力が大きく劣る米国選手と同走し、これが速さを際立たせた。外側のコースからスタートし、第1カーブの出口で早くも内側の相手を抜き去る珍しい展開に。通常は相手の背中を追って加速するバックストレートで相手を置き去りにした。課題の最終カーブは出口で大きく膨らんだが、スピードに乗っていた証拠。「きれいに回れた。減速が少なかった」と納得顔。持ち味だった一発の爆発力は、2レースの合計タイムで争う五輪に向けて不安材料でもあった。

 今季はW杯で2回とも好タイムを出す大会が目立つ。緻密な体調管理で狙った大会にピークを合わせられるようになり速さに安定感が加わった。それでも「理想はもっと上」という。「状態がうまく合えばこうやって頭一つ抜けたタイムで勝てる」。求める究極の強さに一歩近づく圧勝劇だった。

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2013年1月29日のニュース