松山、6差圧勝で史上10人目の連覇達成も…

[ 2012年8月25日 06:00 ]

日本学生選手権で2連覇を果たしカップを手にする松山(右)と、日本女子学生選手権で初優勝の佐藤

日本学生選手権最終日

(8月24日 埼玉県入間市 狭山ゴルフ倶楽部=7134ヤード、パー72)
 松山英樹(東北福祉大3年)が史上10人目の連覇を達成した。4バーディー、ノーボギーの68と安定したプレーで通算19アンダー。初日から首位を守っての完全優勝で、2位の黒宮幹仁(日大3年)に6打差をつける圧勝だった。3日間で争った日本女子学生選手権も最終ラウンドを行い、佐藤絵美(東北福祉大3年)が71で回り、通算4アンダーで初優勝した。

 周りの選手との戦いには勝った。だが、自分との戦いには勝てなかった。18番パー5、カップに向かっていた13メートルのイーグルパットはもう少しのところで止まった。「4日間で20アンダーが目標だったので1打足りなかった」。松山の見せた悔しそうな表情は、それが理由だった。

 初日から首位を快走し5打差で迎えた最終日。前半は「ショットもパットもひどかった」と1バーディーにとどまり、折り返しで2位の黒宮と3打差になった。だが、それ以上に縮まることはなく、終わってみれば最後まで独り旅。マスターズ2年連続予選突破の実力は、日本の学生ゴルフ界では抜きんでていた。

 それでも松山が喜びに浸りきれないのは、先週の全米アマのせいだ。上位2人に入れば来年のマスターズ切符が手に入った上に世界アマランク1位復帰の可能性もあった。今週時点の同ランク1位なら来季の全米、全英オープンの両メジャーの出場資格まで手に入った。だが、あっさりと予選落ち。世界の壁の高さを痛感しただけだった。

 「ショットの精度ではひけを取らなかったと思うけどスピン量や最後のパットで差があった」。本来はパットが得意だが、足幅を狭くするなどパットの試行錯誤が最近のテーマ。「上へ上がっていくための課題なので克服して上に行きたい」。同世代の海外の選手との距離感を肌で感じ、意識は以前より高くなった。

 今後は日米大学対抗、大学リーグ戦を経て、10月の日本オープンに出場。そして、11月に今年最大の目標であるアジアアマが控えている。同大会で3連覇を果たし、3年連続のマスターズへ。日本学生連覇の快挙も、松山にはそこまでの通過点にすぎない。

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2012年8月25日のニュース