遼 3差5位!米ツアーV戦線に残った

[ 2012年3月12日 06:00 ]

ホールアウト後にボランティアスタッフと記念撮影する石川遼

USPGAツアープエルトリコ・オープン第3日

(3月10日 プエルトリコ・リオグランデ、トランプ・インターナショナルGC=7506ヤード、パー72)
 石川遼(20=パナソニック)がV圏内に残った。3位からスタートして6バーディー、3ボギーの69。大勢のプエルトリコのギャラリーの声援にも後押しされて通算10アンダーの5位となった。順位は下げたものの首位との差は縮まって3打差。日本ツアーで最年少優勝を達成した男は、今度はタイガー・ウッズ(36=米国)らを超える米ツアー歴代8番目の年少優勝に挑む。

 不満の残るプレーではあったが、優勝争いの輪の中にも残った。「久しぶりにもったいないショットがいくつかあった」と石川は首位を捉えられなかった悔しさをにじませた。

 8番では60センチのパットを外してボギー。ティーグラウンドが大きく前に動かされたチャンスホールの18番パー5でもボギーを叩いた。「これから優勝争いしたいならボギーは禁物。今まではその分バーディーを取ればいいと思っていたけど、1日3ボギーは多いと感じるようになってきた」と3打差からの逆転を見据えて気を引き締めた。

 石川が優勝すれば、20歳5カ月25日で米ツアー歴代8番目の年少記録になる。タイガー・ウッズの記録も上回り、現行のツアー制度となった1975年以降では最年少となる。優勝できなかったとしても、ここまでのプレーぶりと期待度はすでにプエルトリコのファンをとりこにしている。

 第3ラウンドはすぐ後ろの最終組よりも倍以上のギャラリーを引き連れた。「びっくりしました。こんなにたくさんのファンに囲まれてプレーするなんて。そこまで期待されてると思ってなかった」。その注目は今大会の世界ランク最上位という理由だけではないようだ。地元紙にも紹介記事が掲載され、地元ファンは「20歳と若いのに日本から来て活躍している。その姿はプエルトリコの人たちにとってもヒーローなの」と称賛。多くの子供たちからも羨望(せんぼう)のまなざしを向けられた石川は「まだ言うのは早いけど、プエルトリコに来て大正解だったと思う」と喜んだ。

 世界ランクの上位が出場しているキャデラック選手権の裏開催だが“米ツアー優勝”に挑む事実は変わらない。「最終日にここでできるプレーはマスターズでもできるということ。一打一打かみしめてやりたい」と闘志を燃やした。

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