現役最年長44歳・栃天晃が引退 蔵前知る最後の男

[ 2011年5月21日 06:00 ]

引退を表明した現役最年長の栃天晃

 現役最年長の44歳で、84年秋場所まで使用された蔵前国技館(東京都台東区)の土俵に上がった唯一の現役だった元十両の栃天晃(序二段14枚目、本名・島方守、春日野部屋)が20日、引退を表明した。

 82年春場所で初土俵を踏み、91年初場所で新十両に昇進した。十両を通算11場所務め、最高位は東十両4枚目。

 幕下陥落後も幕下と三段目上位で活躍したが、最近は両膝のケガの回復が思わしくなく、最後の土俵となった今年初場所8日目の鬼怒ノ浪戦で負けた後に「全然力が入らなかった」と体力の限界を感じたという。3月の春場所が中止となったため今場所限りでの引退を決断。29年間の現役生活を振り返り「悔いはありません。長続きできたのは相撲が好きだったのと、ケガさえ治せば十分やれるという気持ちがあったこと」と話した。

 通算在位175場所、幕下在位120場所はいずれも史上最多。30日に断髪式を行い、今後は栃木県宇都宮市のちゃんこ店で第二の人生をスタートさせる。

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2011年5月21日のニュース