ボート大好き・すし石垣、浜名湖で全速スタート!1差

[ 2011年5月20日 06:00 ]

1番、ティーショット前、しこ踏みのようなパフォーマンスを見せるすし石垣

とおとうみ浜松オープン第1日

(5月19日 静岡・グランディ浜名湖ゴルフクラブ=7028ヤード、パー72)
 無類のボートレース好きで知られる、すし石垣(37=ゴルフパートナー)が、首位と1打差の5位と抜群のスタートダッシュを見せた。ボートレース浜名湖のすぐ近くで開催されている今大会。ボートのエンジン音に乗せられて1イーグル、6バーディー、1ボギーの65と今季自己ベストをマークした。石川遼(19=パナソニック)は6バーディー、2ボギーの68で、首位と4打差の29位とまずまずの初日となった。
【第1R成績】

 絶好のスタートから一気に加速していくボートのように、石垣が勢い良く飛び出した。バーディーのたびに変幻自在のガッツポーズを繰り出して65の好スコア。「上がってみたらこんなスコアだった。一打一打集中して……集中してやってたのかな?」。首をひねりながら振り返ったが、実のところ完全に集中してはいなかった。

 大会コースはボートレース浜名湖が目と鼻の先。耳をすませば「ブーン、ブーン」というエンジン音が聞こえてくる。そのたびにボートレース好きの体がうずいた。「浜名湖競艇の前検作業の音が聞こえてきて、それどころじゃなくなっちゃった。特に上がり3ホールはね」。それでも最終18番パー5は、7メートルのパットを沈めてイーグルで締めた。

 コースには水路が走っており、駐車場への送迎も大きなボートに乗っていく。「コース内をボートが走ってるのを見て、めっちゃテンション上がる」。東日本大震災後は舟券は「自粛中」というが、「ボートを見るだけで楽しい」という石垣にとってこれ以上気持ちの高ぶるコースはなかった。

 松井繁や太田和美ら多くのボートレーサーとも親交があり、この日は静岡在住の菊地孝平(32)が観戦に訪れた。抜群のスタートダッシュを誇る菊地の前で、ドカ遅れなどもってのほか。「菊地さんが来てたので恥ずかしいレース(ゴルフ)はできないと思ってた。スタートぶちこみましたっ!」と気合の一言。菊地も「優勝争いしてたら最終日も来ようかな」と期待した。

 一昨年に右肘を痛め、遊離軟骨の除去など2度にわたる手術を受けて今季は賞金シードを失った。ようやく故障からも回復してシード復帰、そして悲願のツアー初優勝を見据えている。首位とは1打差と絶好の位置で1マークを旋回。空に響くエンジン音に乗り、優勝というゴール目指して突き進む。

 ◆すし石垣(すし・いしがき)1974年(昭49)2月18日、埼玉県生まれの37歳。野球少年だったが、蕨高卒業後に研修生となり97年にプロテスト合格。当初は本名の石垣聡志でプレーも、アジアン・ツアー参戦時にニックネームとして「すし」を使い、日本でも02年から登録名を変えた。生涯獲得賞金は9909万8576円。ツアー未勝利。1メートル72、80キロ。

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