八百長は過去にもあった…との見解 調査委が報告書提出

[ 2011年5月18日 19:23 ]

 大相撲の八百長問題の特別調査委員会は18日、東京・両国国技館で会合を開き、日本相撲協会の放駒理事長(元大関魁傑)に最終報告書を提出した。望月浩一郎委員(弁護士)によると、過去への疑惑への調査は断念したものの、今回処分された25人が初めて八百長に関わったわけではないとの見解を報告書に盛り込んだ。

 報告書は26日の理事会に諮られる。日本相撲協会は、過去の八百長については否定している。

 記者会見した伊藤滋座長(早大特命教授)は「やれることはやったけど、それで全部かと言われたら分からないことがたくさんある」と苦渋の表情で話した。

 2月2日に発覚した問題は、やりとりを示す携帯電話のメール以外に物証がなかった。供述に頼る困難な調査で、村上泰委員(弁護士)は「われわれは人間としてできるものはやり切った。でも、神様から見た全容解明は違うと思う」と、独特の言い回しで表現した。

 望月委員は「今回も、25人以外が全然関わっていないというのはあり得ないと思う。FIFA(国際サッカー連盟)がお金をかけて撲滅を図っているように、スポーツには常に八百長のリスクがあると考えないといけない」と警鐘を鳴らした。

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2011年5月18日のニュース