幕内2人目…特別調査委が光龍を“クロ”と認定

[ 2011年3月30日 06:00 ]

八百長に関与したと認定された光龍

 大相撲の八百長問題で、幕内・光龍(27=花籠部屋)が実態解明に当たる特別調査委員会から八百長関与を認定されていたことが29日、分かった。幕内力士の関与認定が判明するのは、猛虎浪(立浪部屋)に次いで2人目。光龍は2月2日に明らかになったメールで名前が挙がっていたが、本人は関与を否定している。

 調査委は八百長関与を認定した力士や親方に対する監督不行き届きで処分を科すため、それぞれの師匠への聴取を28日に続いて2日連続で実施。この日は、八百長メールに名前が挙がっていた幕内・光龍の師匠である花籠親方(元関脇・太寿山)を都内ホテルに呼び、聞き取り調査の中で、光龍の「クロ」認定を通告した。調査委のある関係者は「シロだと呼ぶ必要はない。(弟子が)処分対象だから呼んでいる」と明言した。

 また、日本相撲協会理事の陸奥親方(元大関・霧島)もこの日、聞き取り調査に応じた。陸奥部屋では、既に十両・豊桜と幕下・霧の若の2人が八百長疑惑をかけられているが、クロと認定されたのが2人なのか1人なのかは明らかになっていない。特別調査委はこれまで十両・千代白鵬ら4人の関与認定を公表。さらに前日には谷川親方(元小結・海鵬)や十両・霜鳳、十両・若天狼らが関与を認定されたことが判明し、その人数は計9人となっていたが、これに光龍と陸奥部屋の関与力士が新たに加わることになる。

 関係者によると、八百長関与を認定した力士や親方の師匠には、弟子の監督不行き届きで2階級降格などの処分を科す方針。調査委は4月1日の会合で処分案を最終決定し、同日中に開かれる相撲協会臨時理事会で正式に処分が決まる。理事会では計20人前後の協会員に対し「解雇」や「引退勧告」など、事実上の追放処分を下すとみられている。ただこの日、クロ認定が判明した光龍ら複数の力士は関与を否定しており、協会の処分で八百長問題が一件落着となるかどうかは微妙な情勢だ。

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2011年3月30日のニュース