JXが3連覇 大型新人両軍最多の21得点

[ 2011年1月9日 16:32 ]

 バスケットボールの全日本総合選手権第8日は9日、東京・国立代々木競技場で女子決勝を行い、JX(旧JOMO)が73―68で富士通を下し、3年連続16度目の優勝を果たした。JXは第4クオーター残り49秒で大型新人の渡嘉敷がゴール下のシュートを決めて71―68とし、同10秒で反則された吉田がフリースローを2本とも入れて逃げ切った。渡嘉敷はフル出場で両軍最多の21得点、16リバウンド。3大会ぶりの優勝を目指した富士通は名木と篠原を中心に食い下がったが、及ばなかった。

 常勝軍団JXが勝負どころでボールを託したのは19歳の渡嘉敷だった。69―68だった第4クオーター残り49秒。ガードの吉田からパスをゴール下でもらった191センチの大型新人は体を反転させ、力ずくでリングにねじ込んだ。「勝ちたい一心で入れた」。3連覇をたぐり寄せる2点だった。

 内海と田中のシューターをけがで欠く中、愛知・桜花学園高時代に史上最年少の16歳で日本代表候補入りした大器の存在感が際立った。第4クオーターだけで3ブロック。大きな体を投げ出して相手の3点シュートも阻み「富士通は外のシュートで勢いに乗る。狙っていた」と胸を張った。

 前半は厳しいマークに苦しんだが、チームの信頼は揺るがなかった。エース大神も「あそこは渡嘉敷と決めていた。そうして勝った試合が何試合もある。もう頼らざるを得ない」とまで言った。

 中からでも外からでも器用にシュートをこなす逸材に、ホーバス・コーチは「技術練習は男子に教えるようなことをやっている」と明かす。8月のロンドン五輪アジア予選でも活躍が期待される大黒柱は「入団して一発目の大きな大会で優勝できてうれしい」と顔をほころばせた。

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2011年1月9日のニュース