来年こそは…宮里藍“メジャー化”計画

[ 2010年8月3日 06:00 ]

4番、ティーショットを放つ宮里藍

 USLPGAツアーの全英リコー女子オープン最終日は1日、英国サウスポートのロイヤルバークデールGC(6458ヤード、パー72)で行われ、宮里藍(25=サントリー)は7バーディー、2ボギーの67と最後に猛チャージ。通算2アンダーの9位で今季最後のメジャーを終えたが、父・優氏(64)はメジャーに照準を合わせたプランニングの必要性を指摘した。5位からスタートした上田桃子(24=ソニー)は74とスコアを落とし宮里と同じ9位。ヤニ・ツェン(21=台湾)が73で回って初日からの首位を守り抜き、通算11アンダーでメジャー3勝目を挙げた。

 今季最後のメジャーは最終日に帳尻を合わせるような形で終わった。優勝争いに加われなかった宮里だが、猛チャージでトップ10に食い込むことで存在感は示した。
 「最終的にアンダーパーに戻せたのは大きいけど、初日の気持ちの入れようがスムーズにいかなかった。2日目からは自分らしくプレーができたかな」。高いレベルでプレーできることを証明した分だけ、79位と出遅れた初日のつまずきが余計に悔しかった。
 プレーを見守った父・優氏の視線も厳しいものになった。「最後は意地を見せてもらった」と評価しつつも、メジャー初制覇へ向けては宮里本人と同様、スタートダッシュの失敗を問題視。メジャーを迎えるにあたっての技術と精神、両面での準備不足と指摘した。
 「ヤニ・ツェンなんかはメジャーに照準を合わせて気持ちをつくってきてると思う。メジャーに向けてきちんと気持ちを高められないと、まだ一流ではない」。初日の宮里のプレーについては「気後れしているというか、腹の底にファイトが足りない」と、ノーボギーで首位に立ったヤニ・ツェンとは対照的なものを感じたという。スイングについても「アライメント(目標に対する時のアドレスの向き)がオープンになっていた。グリーンに乗っても3パットするような距離。結局、修正するのに3日かかってしまった」と出遅れの原因を分析した。
 来季以降はメジャーを軸に据えて調整法や日程などを決めていくのも一つの方法。「照準を合わせても全員が勝てるわけじゃない」と宮里は語るが、勝利への可能性を高める方法はあるはずだ。シーズンはこれから終盤戦。「夢から目標になっている」と語るメジャー優勝へのカギを探す戦いでもある。

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2010年8月3日のニュース