100分の5秒の壁…福島、涙の誓い「「本当に戦える選手に」

[ 2009年8月20日 08:03 ]

 【世界陸上】世界に引けを取らないスタートから全開の高速ピッチでコーナーを抜けた。女子200メートルの予選1組で福島は「自分の持ち味を出せずに終わるのだけは嫌だった」と前半から突っ込み、激しい着順争いで胸を突きだしてゴール。23秒40の4着に「自分らしい走りでやりたいことは最低限出せた」という実感があった。

 だが22秒台がひしめく世界は甘くない。レース後の取材エリアで100分の5秒届かず、タイムで拾われる可能性が消えると「やっぱり残らないと本当の満足といかない。勝負なので」。強気な一面をのぞかせ、目にうっすらと涙を浮かべた。
 世界と開きがあった女子短距離の新女王は100メートルで初めて1次予選突破の扉をこじ開け「小さな一歩」を踏み出した。23秒00の日本新を今季出した200メートルでも「力、速さ、経験の全部が課題。今大会をひとくくりで“普通の一歩”になればいい」と表現した。
 同期の高橋としのぎを削り、女子短距離を引っ張る21歳の歩みは始まったばかり。「本当に戦える選手になって戻ってきたい」と再挑戦を誓った。(共同)

続きを表示

2009年8月20日のニュース