杉山が逆転勝ちで3回戦進出/全豪オープン

[ 2009年1月21日 11:10 ]

女子シングルス2回戦でドシーと対戦する杉山愛

 テニスの全豪オープン第3日は21日、メルボルン・パークで男女シングルス2回戦などを行い、女子第1シードのエレナ・ヤンコビッチ(セルビア)は6―4、7―5でキルステン・フリプケンス(ベルギー)を下した。3回戦では杉山愛(ワコール)と対戦する。

 主催者推薦のエレナ・ドキッチ(オーストラリア)は第17シードのアンナ・チャクベタゼ(ロシア)をフルセットの末に下して3回戦に進出。男子第2シードのロジャー・フェデラー(スイス)はストレート勝ちで、3回戦進出を決めた。
 女子ダブルス1回戦はビーナス、セリーナのウィリアムズ姉妹(米国)が勝ち上がり、2回戦で森田あゆみ(キヤノン)マルチナ・ミュラー(ドイツ)組と顔を合わせる。

 ▼杉山愛の話 第1セットは好き放題にやられたが、第2セットの第1ゲームをキープしてリズムをつくれた。あとはポイントの状況にとらわれずに、やるべきことをやるように心掛けた。

 杉山の四大大会の連続出場は男女を通じて最長の59。相手のドシーも52とキャリアは長い。
 飛び抜けた身体能力はないが、粘り強いストロークで相手を揺さぶり、すきを見て前に出るスタイルも似ている。経験豊富な2人の対戦は、第1セットはドシーが、第2セットは杉山が持ち味を出して奪った。
 最終セットの2―2の第5ゲーム。相手のサーブに崩され、30―0のピンチとなったが、ひるまずリターンから積極的に前に出て仕掛けた。2度のジュースを経て、息詰まるラリーとネット際の攻防を制したのは杉山だった。試合の分岐点で、粘り強さと前に出る勇気を発揮した杉山は鮮やかに逆転勝ちすると、力強くこぶしを握った。
 現役を続ける理由を「ツアーにいるのが心地いい。ここ以外に自分の居場所はないと感じている」と話す。テニスに魅了され、長く日本のテニス界を支える杉山が2年連続で3回戦へ進んだ。
(共同)

続きを表示

2009年1月21日のニュース