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新潟L・川澄 リーグ戦初ゴール 女子サッカー発展のために走り続ける

[ 2024年3月11日 07:51 ]

空に向かって雄たけびを上げる川澄と抱きつく石田
Photo By スポニチ

 新潟Lは、WEリーグ発足以降、初めて日テレ東京Vを下して2連勝。上位対決を制して3位をキープした。後半開始から出場したMF川澄奈穂美主将(38)が、16分にヘディングでリーグ戦初ゴールを決めた。次節は16日に新潟市陸上競技場でちふれ埼玉と対戦する。

 値千金のゴールだった。ヘディング後、倒れ込んだ川澄はゴールを確認すると、そのまま空に向かって雄叫びを上げ、喜びを爆発させた。

 「みんなが集まってきたので入ったんだなと分かりました。やっぱりゴールの瞬間というのはサッカーで一番楽しい、うれしい瞬間だなと改めて思いました」

 守勢に回っていた後半16分だった。中盤でMF石田がボールを持ち出すと、川澄は自陣から猛然とファーサイドに向けて走った。目の前にはDFが3人。パスを受けたFW石淵が縦に仕掛けて中を見た瞬間、今度はニアサイドに走り込んだ。「ドンピシャにいいパスを出してくれたので、しっかり当てることができて良かったです」。相手DFとの駆け引きを制し「さすが役者が違う」と橋川監督をうならせた。

 9日は試合前日にもかかわらず、練習後に男子のJ1新潟―名古屋戦のゲスト解説を務めた。試合翌日にリーグの会議に出席するため東京に行くこともある。SNSでの情報発信にも積極的だ。さらには日本サッカー協会の理事にも内定している。とにかく忙しいが、その背景にあるのはWEリーグ、女子サッカー発展への思い。「自分の心と体が許すのであれば、積極的に顔を出して女子サッカー界が発展していくように、いろんな方に愛してもらえるように」。そのために動き回っている。

 自らの一撃で3強の一角を倒し、3位をキープ。だが決して浮かれてはいない。「ちょっとでも気を抜いたりしたら、本当に落ちるのなんて一瞬」。前節はコンディション不良でメンバーから外れ、今節も後半開始からの出場だった。それでも先頭に立ち、仲間を鼓舞しながらチームを引っ張る。(白鳥 健太郎)

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