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“半端ない大迫劇場”「本当に集中して蹴れた」 PK外すも芸術的な直接FK弾で神戸が逆転勝利

[ 2024年3月10日 06:00 ]

明治安田J1リーグ第3節   神戸2―1FC東京 ( 2024年3月9日    味の素スタジアム )

<FC東京・神戸>勝ち越しのFKを決め喜ぶ神戸・大迫(左)(撮影・沢田 明徳)
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 まさに“半端ない大迫劇場”だ。明治安田J1リーグは各地で8試合が行われ、昨季王者の神戸はFW大迫勇也(33)がPK失敗からの芸術的な直接FK弾を決めた。昨季リーグMVP&得点王に輝いた男は後半29分に今季初得点。FC東京に2―1の逆転勝利を収めた。

 鮮やかな一撃だった。1―1で迎えた後半29分、エリア左で得たFK。神戸FW大迫の右足から放たれたボールは壁5枚の頭上を越え、GKの手をはじいてゴールネットを揺らした。昨年8月の川崎F戦を想起させる一発に、「良かった。迷惑をかけたんでね」と安堵(あんど)した。プロとしてキャリア2本目になった直接FK弾は、今季公式戦4試合目にして今季初得点。勝利をもぎ取った。

 失敗を取り戻した。先制点のチャンスを得た前半9分のPK。いつも通りの助走からGKとの駆け引きを行ったが、蹴る瞬間に足を滑らせた。ボールは大きく枠を外れる“特大ホームラン”。「滑りました。本当に反省しないといけないです」。めったにないプレーに場内は騒然としたが、当の本人は失敗もプラスに捉えていた。

 「PKはGKの逆は突けていた。切り替えてやるしかないな、と。(FKは)前半のミスを取り返そうと本当に集中して蹴れた」

 前節柏戦に敗れて迎えた一戦。昨年は負けた直後の試合は5戦全勝だった。リバウンドメンタリティーが悲願のリーグ初制覇をたぐり寄せた一因でもあったが、その強さは今季も衰えを見せない。

 「得点を取れたこともうれしいですし、何よりもチームが勝てたことが素晴らしい。0―1になった時のリアクションがすごく素晴らしかった。チームとしてもう一回パワーを出せましたし、あれが一番の勝因」。次戦はホームで首位の広島と激突する。「相手はすごい調子が良いので、熱い試合になるんじゃないかな」。エンジンが十分に温まった昨季のMVP男が、早くも腕ぶした。 (飯間 健)

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