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【Jトピ~データで読み解く】スタッツに表れる神戸大迫の総合力 ゴン以上の決定率、スルーパスも高精度

[ 2023年7月26日 06:00 ]

神戸・大迫 
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 首位の神戸は第16節の延期試合、ホーム川崎F戦を22日に行った。前半2点ビハインドの苦しい展開を救ったのがFW大迫勇也(33)だった。後半に2発を決め、勝ち点1獲得に貢献。3試合連続ゴールで得点ランクも再びトップに立った。

 試合前半はシュート0に抑えられた大迫だが、後半14分にPA内での相手ハンドで得たPKを冷静に蹴り込み1点を返すと、ストライカーらしい動きを見せたのが後半17分。右CKをMF汰木が蹴る直前、マークされていた川崎FのMFシミッチの視野から消えるバックステップ。ボールが入った瞬間に素早い動き出しから滞空時間の長い、高さのあるヘディングシュートを決めた。

 今季の空中戦219回は全選手最多で、103勝は3位。116敗はワーストながら、その後のボールを自らキープ、または味方が触れた場合にカウントされる「保持」は78回で、6割以上を自チームのボールにしている。

 川崎F戦はわずか3本のシュートで2ゴールを奪ったように、今季のシュート41本は全体7位ながらリーグ最多の16得点。決定率39%はシュートを20本以上放っている51人の中で最も高く、歴代得点王で最高決定率となる98年中山雅史(磐田)の35%を上回る高さだ。

 得点だけでなく、後方に下がりながらボールを引き出し、攻撃の起点にもなっている。後半38分には相手のクリアボールを拾うと前線にスルーパス、走り込んだMF飯野のシュートにつなげた。最前線のFWながら今季のスルーパス59本は全体4位で、成功率も58%と高い。味方のシュートにつながるラストパスも3位の32本と、多彩な役割で神戸の攻撃陣を支えている。

 チームの勝利のために献身的にゴールを狙う大迫が33歳で得点王となれば、00年中山雅史(磐田=20得点)、15年の大久保嘉人(川崎F=23得点)に並ぶ日本人最年長になる。残りは13試合。ベテランエースの活躍でチームのJ1初戴冠となるか今後に注目だ。
(データ提供・データスタジアム)

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