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川崎F・憲剛、有終2冠!現役ラストマッチに「感無量」、ピッチ上で「大の字」

[ 2021年1月3日 05:30 ]

第100回天皇杯決勝   川崎F1―0G大阪 ( 2021年1月1日    国立競技場 )

天皇杯初優勝を果たし、セレモニーを終えピッチに横たわる川崎・中村憲剛
Photo By 共同

 天皇杯100回大会決勝が1日に国立競技場で行われ、リーグ覇者の川崎Fが同2位のG大阪を1―0で破り大会初優勝を飾った。後半10分に大卒新人のMF三笘薫(23)が右足で決勝弾。現役最後の試合だった元日本代表MF中村憲剛(40)は出番なしに終わったが、チームはクラブ史上初の2冠を達成し、バンディエラ(旗頭)のラストを最高の形で締めくくった。 

 セレモニーを終えチームメートとともに場内を一周し終えると、中村はピッチ上に大の字になった。「帰りたくない!やだ!っていう子供みたいな感じ。選手として、もう芝生がラストだったんで」。現役最初で最後の舞台だった“新国立”。プレーこそできなかったが、「2冠を達成できてホッとしました。こんな幸せなサッカー選手いない。感無量です!」とプロ18年のラストをかみしめた。

 天皇杯は中村とチームの悲願だった。中村が主将としてチームをけん引し、初めて決勝に駒を進めた16年度大会。初タイトルの期待は高まったが、鹿島に1―2で敗戦。シルバーコレクターの汚名返上はならなかった。あれから4年。17、18年にリーグを連覇。昨年はルヴァン杯も制した。残す国内のタイトルは天皇杯のみ。複数タイトルを掲げ、圧倒的な強さで3度目のリーグ優勝を飾った今季、中村のためにも絶対に負けるわけにはいかなかった。

 その思いがイレブンに乗り移った。序盤から気迫あふれるプレーで相手を圧倒。得点こそ三笘の1点だけだったが、中村もベンチ脇からチームを鼓舞し続け一緒に戦い抜いた。試合後のロッカールーム。涙する大島、谷口ら、後輩たちを前に、中村は「このあとフロンターレをよろしくお願いします。タイトル獲ってほしい」と思いの丈を伝えた。川崎F一筋18年。クラブ史を動かしたレジェンドの最後を最高の形で締めくくったチームは、背番号14の思いを受け継いで新たなステージへと向かう。 

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