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鹿島まず1冠 17年も勝負強い!追いつかれても最後は優磨V弾

[ 2017年2月19日 05:30 ]

富士ゼロックス・スーパー杯   鹿島3―2浦和 ( 2017年2月18日    日産ス )

<鹿島・浦和>ゼロックス杯を制し喜ぶ鹿島イレブン
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 国内サッカーの幕開けを告げる富士ゼロックス・スーパー杯は18日、横浜市の日産スタジアムで行われ、昨季のJ1王者の鹿島が同2位だった浦和を3―2で下し、7年ぶり6度目の優勝を果たした。前半にMF遠藤康(28)が2点を挙げ2―2の後半38分にFW鈴木優磨(20)が勝ち越しのゴールを決めた。国内主要タイトル19冠を誇る名門が、今季の目標に掲げるタイトル総なめへ向けて好スタートを切った。

 今季の鹿島を予兆しているような、派手なパフォーマンスだった。2―2の後半38分、途中出場の鈴木が山本のロングボールに反応。敵陣深くで浦和の遠藤と並走して相手のバックパスのミスを誘い、左足でゴールに流し込んだ。隙あらば得点を狙う執念がもたらした決勝点。C・ロナウドをまねたパフォーマンスは封印した代わりに、ユニホーム左胸のエンブレムを力強く叩いて喜びを爆発させた。

 若きストライカーの背番号は今季、34から鈴木隆行や大迫勇也らがつけていた9に変わった。重い責任がある背番号だけに「自分が入ってから2失点は初めて。納得していない」と全てに納得はしていないが、「FWは結果を出してこそ」と決勝ゴールの活躍には胸をなで下ろした。エース金崎だけでなくペドロ・ジュニオールや金森ら新戦力がそろう攻撃陣は先発争いの最激戦区。練習試合を含め今季6戦6発とアピールする20歳は「日本人は歴代凄い選手がつけている。それに恥じないようにしたい」と勝利にも気を引き締めた。

 タイトル獲得がチームを強くすることは、誰もが理解している。試合前のミーティング。石井監督は「今年は全部のタイトルを獲りにいく。その弾みになるよう、このタイトルを獲って帰ろう」と覚悟を伝えた。昨季はJ1王者から世界2位まで躍進。2週間と短いオフからスタートした今季、タイ、宮崎での14日間で5試合をこなす急ピッチの仕上げながら、最初のタイトルはつかんだ。前日練習はセットプレー、PKまで抜かりなく確認。短時間でも最善の準備が勝利を呼んだ。

 昨季J1、天皇杯の2冠からさらなる高みを目指す。DF昌子は言った。「クラブW杯(決勝)のリベンジがある。それに向かって1つ目のタイトルが獲れて良かったけど、すぐに切り替えないといけない」。21日にACL初戦、25日にはJ開幕戦が待つ。常勝軍団は世界No・1クラブの称号を本気で奪いにいく。

 ≪最多6度目V≫鹿島がスーパー杯最多6度目の優勝(2番目は広島4回)。これで09年から9年連続Jリーグ王者の優勝となった。鹿島は同杯10度目の出場で通算6勝4敗。4敗のうち3敗はPK負けで、90分での敗戦は01年(●0―3清水)だけ。この大会での無類の強さを誇る。一方、浦和は07、15年に続いて3連敗(通算1勝3敗)となった。2得点しながら90分内での敗戦は97年のV川崎(●2―3鹿島)以来、20年ぶり2チーム目だ。

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