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プロ14年目 憲剛の野望…悲願の日本一、そしてサッカーを文化に

[ 2016年2月28日 09:00 ]

<広島・川崎>昨季王者の広島に勝利し、ガッツポーズする(左から)谷口、中村、森本

 24年目のJリーグが2月27日に開幕した。ファンにとっては待ち遠しい瞬間だが、選手はどんな気持ちでこの日を迎えているのだろうか。

 川崎Fがアウェーで昨年の王者・広島に1―0で勝ったが、プロ14年目の中村憲剛は「開幕を迎える緊張感や期待感、不安は何年たっても変わらない。いいものだし、これは現役でないと味わえない。でも、自分の立ち位置は変わった。下の方だったのが、今は最年長だよ」と笑った。

 中村はプロ1年目の開幕も今季と同じビッグアーチ(現エディオンスタジアム)で迎えた。途中出場だった。

 「14年は長かったような、早いような。僕が入団した時生まれた子供は14歳、立派なサポーターになっているかもしれない」と振り返った。

 中村がプロになったのは02年日韓共催のW杯が行われた翌年の03年、日本中がサッカーブームだった。14年でサッカー界も大きく変わった。日本については「サッカーが成熟したね。W杯は出て当たり前になったし、この前の五輪予選も危なかったが、出られる」。それだけ日本のレベルがアップしたというのだ。そして、世界のサッカーについては「選手のアスリート化が進み、戦術も出尽くし、新しいサイクルに入った。やっぱり14年たったということを感じる」と、分析した。

 川崎Fは今年チーム創立20周年、悲願の初の日本一を目標に掲げる。「素晴らしいクラブハウスもできたし、タイトルへのこだわりはある。いつでもチャンスが来るわけではないからね」

 タイトルは中大時代の関東大学リーグ2部と04年のJ2優勝だけ。J1ではまだない。「優勝すると、ひと皮むけられるし、みんなで喜びたいと思う。そして、サッカーが文化にならないとね」

 開幕のホイッスルは戦いのホイッスルでもある。幸先よいスタートを切って、秋にどんな結果が出ているのか。楽しみだ。(大西 純一)

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2016年2月28日のニュース